李白詩選 (岩波文庫) の感想
参照データ
タイトル | 李白詩選 (岩波文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784003200513 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 詩歌 » 漢詩 |
購入者の感想
李白の主要作品120首が厳選され、五言絶句、七言絶句など形式ごとに分類されています。
原文、書き下し文、現代日本語訳の3つが併記されており、それぞれの詩の末尾に固有名詞・用語についての簡にして要を得た説明が付され、さらに、韻字まで示してあります。また、日本語訳は、たいへんに丁寧で判りやすいです。
それだけでも文庫本としては十分なのかもしれませんが、本書のすごさは、「補注」・「解説」・「李白年表」・「李白関係地図」・「作品題名索引」など、付録の部分がきわめて充実していることだろうと思います。
なかでもとくに「解説」は、(一):李白の詩と生涯、(二):『李白集』の主要な伝本、の二部構成で、それだけでひとつの「論文」(しかも平易な日本語で書かれているのが嬉しい)をなしていると言えるくらいです。(一)では、日本や中国の最新の研究成果を用いて、李白の人生を五段階に分けて概観しながら、さらに、【李白伝説】がいかに形成されてきたのかというところまで通覧できます。(二)は短い文章ですが、要するに、李白にかんする主要な研究成果が、それぞれの文献への簡潔な評価とともに記載されています。
この文庫本一冊を隅から隅まで読めば、李白の詩はもちろんのこと、李白自身についてもそうとう理解できるのではないでしょうか。これだけみっちりと充実した内容が詰まった良心的な文庫本はなかなかないのではないか、とまで思いました。「あとがき」すら結構ためになる内容なのですから、かえすがえす、本書の充実ぶりはすさまじいです。
「李白」に興味をお持ちのすべての方に、おすすめです!
―――
以下、参考までに目次を略記。
第一章 五言絶句(28首)
第二章 七言絶句(28首)
第三章 五言律詩(14首)
第四章 五言排律(3首)
第五章 七言律詩(1首)
第六章 五言古詩(24首)
第七章 七言古詩(10首)
第八章 雑言古詩(10首)
第九章 賦(1首)
第十章 序(1首)
補注
解説
李白年表
原文、書き下し文、現代日本語訳の3つが併記されており、それぞれの詩の末尾に固有名詞・用語についての簡にして要を得た説明が付され、さらに、韻字まで示してあります。また、日本語訳は、たいへんに丁寧で判りやすいです。
それだけでも文庫本としては十分なのかもしれませんが、本書のすごさは、「補注」・「解説」・「李白年表」・「李白関係地図」・「作品題名索引」など、付録の部分がきわめて充実していることだろうと思います。
なかでもとくに「解説」は、(一):李白の詩と生涯、(二):『李白集』の主要な伝本、の二部構成で、それだけでひとつの「論文」(しかも平易な日本語で書かれているのが嬉しい)をなしていると言えるくらいです。(一)では、日本や中国の最新の研究成果を用いて、李白の人生を五段階に分けて概観しながら、さらに、【李白伝説】がいかに形成されてきたのかというところまで通覧できます。(二)は短い文章ですが、要するに、李白にかんする主要な研究成果が、それぞれの文献への簡潔な評価とともに記載されています。
この文庫本一冊を隅から隅まで読めば、李白の詩はもちろんのこと、李白自身についてもそうとう理解できるのではないでしょうか。これだけみっちりと充実した内容が詰まった良心的な文庫本はなかなかないのではないか、とまで思いました。「あとがき」すら結構ためになる内容なのですから、かえすがえす、本書の充実ぶりはすさまじいです。
「李白」に興味をお持ちのすべての方に、おすすめです!
―――
以下、参考までに目次を略記。
第一章 五言絶句(28首)
第二章 七言絶句(28首)
第三章 五言律詩(14首)
第四章 五言排律(3首)
第五章 七言律詩(1首)
第六章 五言古詩(24首)
第七章 七言古詩(10首)
第八章 雑言古詩(10首)
第九章 賦(1首)
第十章 序(1首)
補注
解説
李白年表