2014年 世界連鎖破綻と日本経済に迫る危機 (一般書) の感想

著者はアベノミクスについて当初は大いに期待していたのだが、ここへきて安倍総理が消費税増税、TPP参加への積極姿勢、経済特区構想など、新自由主義（新古典派）的な政策を指向するに至り、変節、公約違反、正気の沙汰に非ず等々強烈な批判を開始した。これと関連して内政のみならず世界の経済情勢について論じているが、小見出し７４項目中、読者の関心を引きそうな２５項目を以下に紹介する。三橋ファンのみならず政治家・有権者必読である。

消費税増税が引き起こす甚大な影響
このままではデフレ悪化と増税の無間地獄へ陥る
デフレは貨幣現象なのか総需要不足なのか
日本はいまこそ公共投資の拡大に転じなければならない
「金融緩和と規制緩和」の危険な道に舵を切った安倍政権
アベノミクスを台無しにする「３本目の矢」
小さな政府派が日本を崩壊させる

TPP参加で日本市場はグローバル企業の草刈り場になる
安倍首相はTPP参加の説明責任を果たしていない
なぜ安倍首相は日本の活力を無意味に貶めるのか
グローバル主義下では景気がよくても給料は上がらない
安倍首相は財務省・経産省の操り人形と化したのか
わが国の電力サービスが外資系に支配される恐怖
アメリカが要求する構造改革に盲従する安倍政権
アベノミクスの成長戦略は欺瞞だらけ
民主主義のルールを踏みにじる安倍政権とは断固戦うべし

ユーロは３億２６００万人から主権を奪うという社会実験
財政均衡主義でボロボロになるドイツのインフラ
断末魔の中韓にはパッシングの姿勢こそ日本の国益

日本国民の貧困化を進めた橋本・新古典派政権
誰のための消費税増税と法人税減税なのか
「わが国に財政問題はない」が日本の真実
そして日本弱体化政策が次々と断行された

ワシントン・コンセンサスのもとで拡大し続けた格差
２０１４年、主権をめぐる戦いが始まる