日本人の歴史認識と東京裁判 (岩波ブックレット) の感想
参照データ
タイトル | 日本人の歴史認識と東京裁判 (岩波ブックレット) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 吉田 裕 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784002710075 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会と文化 |
購入者の感想
本書は、2018年11月11日に行われた「日本人の歴史認識と東京裁判」という名の講演会から、吉田裕氏の講演を収録したものである。その講演では、吉田氏が東京裁判や戦後の歴史修正主義について、文献を豊富に引用しながら、分かり易く説明している。
東京裁判は確かに様々な問題点を抱えていたが、後の国際法の発展の為には、少なからぬ意義があった事、戦前・戦中の日本は基本的に親米・反英であった事、ウォー・ギルト・プログラムには一貫した計画性が無く、効果も大したものではなかった事など、目から鱗が落ちるような興味深い事実が多い。
後半では歴史修正主義について説明しているが、その一翼とも言える靖国神社の落ちぶれようは酷いものだ。天皇の参拝もなく、遺族・戦友の参拝も激減しているとあっては、最早存在意義も乏しくなっているのでは。歴史修正主義も終わりに近づいていると言えよう。
吉田氏のようなまともな歴史家の発言には信頼感・安定感がある。歴史修正主義者側には1人もいない人材だ。
東京裁判は確かに様々な問題点を抱えていたが、後の国際法の発展の為には、少なからぬ意義があった事、戦前・戦中の日本は基本的に親米・反英であった事、ウォー・ギルト・プログラムには一貫した計画性が無く、効果も大したものではなかった事など、目から鱗が落ちるような興味深い事実が多い。
後半では歴史修正主義について説明しているが、その一翼とも言える靖国神社の落ちぶれようは酷いものだ。天皇の参拝もなく、遺族・戦友の参拝も激減しているとあっては、最早存在意義も乏しくなっているのでは。歴史修正主義も終わりに近づいていると言えよう。
吉田氏のようなまともな歴史家の発言には信頼感・安定感がある。歴史修正主義者側には1人もいない人材だ。