民事訴訟法 (LEGAL QUEST) の感想

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参照データ

タイトル民事訴訟法 (LEGAL QUEST)
発売日販売日未定
製作者三木 浩一
販売元有斐閣
JANコード9784641179202
カテゴリ社会・政治 » 法律 » 司法・裁判 » 刑法・訴訟法

購入者の感想

『ロースクール民事訴訟法』の編者である三木先生が著者代表を務めているリーガルクエスト民事訴訟法。
一言で言えば、<学術的観点+受験対策的観点>の最高峰を行くテキストであると思います。

全部で682頁あり、リーガルクエストシリーズの中でもかなりページ数が多いものではありますが、それほど民事訴訟法が難解であるということを示しているし、またメリハリを付けて読めば意外と時間はかからないです。

本書の特徴は以下の点にあると思います。

1.丁寧かつ深い原理原則論の説明
 民事訴訟法は特に司法試験との関係で言えば、処分権主義、弁論主義、自由心証主義など民事訴訟を貫いている大原則を深く理解しているかがとても大切となります。本書はこのような誰しもが知ってるような原理原則についてどの教科書よりも深くかつ明快に説明しています。例えば、弁論主義は主要事実のみに妥当することの理由付けとして自由心証主義が良く挙げられていますが、それについて論理的におかしいと説明しています。というのは、弁論主義は訴訟上の争点を自治的に設定する権能を当事者に保障する原理であり、自由心証主義はその弁論主義により設定された争点の枠内において、裁判所の心証形成の自由を保障する原理であるため、次元が異なるし、また論理が逆であるからです。
 このように原理原則についてより深い記述が随所でなされており、民訴の理解の深化が可能となります。

2.複雑なテクニカルタームの説明
 民事訴訟法が難解と言われているのは、言葉が非常に複雑な点があると思います。本書では例えば「反射効概念の多義性」「訴訟資料という言葉の多義性」などのコラムを独立して設けており、混同しやすい言葉を丁寧に噛み砕いて説明しています。言葉を理解することで答案にも迷いなく書くことができます。

3.深い問題意識
 本書では本文では原理原則や制度趣旨などの基本的な説明が明快に記述されているが、コラムではやや踏み込んだ事項・論点について独立して取り上げられている。踏み込んでいるとは言え、司法試験との関係では少なくとも問題意識程度は理解しておく必要があるものばかりである。

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