日本を愛したユダヤ人ピアニスト レオ・シロタ の感想
参照データ
タイトル | 日本を愛したユダヤ人ピアニスト レオ・シロタ |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 山本 尚志 |
販売元 | 毎日新聞社 |
JANコード | 9784620317137 |
カテゴリ | エンターテイメント » 音楽 » 音楽理論・音楽論 » 音楽史 |
購入者の感想
21世紀に入って、戦前から終戦にかけて活躍した音楽家や音楽史の資料がようやく出版されるようになった。音楽資料を見ていると、頻繁に現れるピアニストの名前レオ・シロタ。ウクライナ出身のピアニスト。1930年代始めに日本に来て、ユダヤ系故に欧州に帰ることなく1946年まで滞在。芸大教授として多くのビアニストを育てた。戦後生まれにはまったく見識がない。名前からして、当時でも日系ハーフのピアニストがいたのかと思い込んでいた。当時の日本のユダヤ人政策と音楽家の立場など、貴重な資料も多く含まれている。このような今書き残しておかないと歴史に埋もれてしまう音楽資料の出版には大賛成である。欧州では決して見つからない資料として、世界の音楽史の一面を担う極東の西洋音楽史や当時活躍した音楽家達の記録など、欧米に知識を逆輸入させる意味でどんどん出版して欲しい。ちなみに、シロタはブゾーニに献辞を贈られるほどの愛弟子であり、ウィーン・コンッェルトハウスの大ホールで初のピアノリサイタルを開き大成功を収めたのだが、オーストリア国籍も持っていたのに、100年後の今ウィーンでは、誰もシロタの事を知らない。