確率論の基礎概念 (ちくま学芸文庫) の感想

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参照データ

タイトル確率論の基礎概念 (ちくま学芸文庫)
発売日販売日未定
製作者A. N. コルモゴロフ
販売元筑摩書房
JANコード9784480093035
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 数学 » 確率・統計

購入者の感想

高校数学で学んだ「極限」や「積分」を大学初年度の解析学で厳密に再検証するように、本書は、高校数学に登場する確率論の概念を、より高度な数学的議論が可能な形式へと再定義するものです。

伊藤清先生は本書について「学生の頃彼の名著『基礎概念』を読んで、確率論に志し、」「『基礎概念』と「解析的方法」は私にとっては至宝である」(278p)と述べています。
純粋な数学を志向する方には興味深い内容でしょう。

とくに複雑な概念や定義は出てきませんが、新たに導入する記法や式の導出過程にスムーズに読めない箇所が多く、ちくま学芸文庫の理系本のなかでは難易度の高い方だと思います。

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I. 『確率論の基礎概念』(約150頁)

まず、事象から実数への関数である確率関数について、5個の公理をたてます。
その上で、値が確率に依存する変数である確率変数、確率変数の積分値である期待値、それらの条件付きバージョンなどを定義します。
最後に、確率変数の値がその期待値から外れる確率を抑える条件を「大数の法則」で明らかにします。

確率論というより、「ある特殊な関数を対象にした解析論」といった印象です。
大学1年程度の解析学の知識で読めます。
「ルベーグ積分」「スティルチェス積分」などの用語が説明無しで使われますが、ごく一部です。
京都大学の一年生向けゼミのテキストにも使用されているようです。

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