刀狩り―武器を封印した民衆 (岩波新書 新赤版 (965)) の感想
参照データ
タイトル | 刀狩り―武器を封印した民衆 (岩波新書 新赤版 (965)) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 藤木 久志 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784004309659 |
カテゴリ | 歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般 |
購入者の感想
「刀狩り」はほとんど「平和のための理念」で刀も鉄砲も普及したままだったようだが、現代人の認識を大きく誤らせている。相模、足柄あたりでは近年も猪、鹿、猿などによる獣害が甚だしい。当然江戸時代も同様だったはずで、幕末小田原藩で免許されていた漁師鉄砲が800以上もあったというのは肯けた。しかし、その鉄砲や銃弾・火薬がどこで製造されどのように流通していたのかについては記述されていない。県立博物館とか国友の鉄砲資料館に問い合わせたが要領は得られなかった。奥村正二さんの『火縄銃から黒船まで』は良書だが、戦国期と幕末期の間への関心が薄くほとんどわからない。武器としての鉄砲が関心事で広く普及していた「漁師鉄砲」が無視されているからだろう。私もこの本を読むのが遅すぎたと後悔している。