グレートウォール(吹替版) の感想

米中合作のとんでも伝奇ものです。
イーモウ監督というと真っ先に「HERO」を思い出す私にはよく合う映画です。
万里の長城を主戦場にモンスターと戦うという戦争映画です。
長城での戦いを「ロード・オブ・ザ・リング二つの塔」と比べるのは酷でしょう。
ドラマ的な盛り上がりや演出が全く足りていません。
この映画はひたすらアクションでつなぐという作りに徹していて、マットとジンのロマンスを排除しています。
マットとジンは少年ジャンプ的な結びつきでモンスター相手に戦います。
CGにもっと予算をかけられれば良かったのと、尺も足りなかったかなと思います。
ですが、この映画は基本的には子供向け映画としての尺はぎりぎりに収まっています。
ホームシアターでお子さんとコーラ片手に楽しむのが一番よろしいのではないでしょうか。
心に残るのは…………ジン・ティエンのキューティさ。それだけで十分です。

前情報を持たずに鑑賞。

日本の宣伝ポスターの謳い文句に「万里の長城が造られた目的が遂に明かされる」とあったので歴史の深い部分を想像し、マット・デイモンの配役がそれに油を注いで期待してしまったので、相当、肩透かしと面を食らった印象でした。

意外と高い評価が多く、極端な評価割れを感じる作品です。

SFファンタジー歴史アクションの様な独特な世界観がある作品で、内容は無いけれどアクション単体では楽しめるのかも知れません。

私は冒頭から間も無く「あー、そういう作品か、、」と思ったので最後まで腑に落ちずに観てしまいました。

そういう作品であると思って鑑賞するのと、史実を紐解く作品である想像して鑑賞するのでは、180度印象が変わると思います。
楽しみたいのであれば少しは前情報が必要かも知れません。

レッドクリフの様な作品を想像すると残念な印象を受けるかと思いますので、ご注意を。