民事訴訟法概論 の感想

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タイトル民事訴訟法概論
発売日販売日未定
製作者高橋 宏志
販売元有斐閣
JANコード9784641137349
カテゴリ社会・政治 » 法律 » 司法・裁判 » 刑法・訴訟法

購入者の感想

不要な論点を落として、民事訴訟法の判決手続きの基本部分を、簡潔にまとめたものとして強く推奨したい。

東大の正統派の著書なので、裁判実務に影響が大きく、今後この本が、民事訴訟法については、各種国家試験の定本になるだろう。
要するに、高橋教授の独自の見解を含め、現時点でのボトムラインを押さえた定本ということになる。

* もう一冊強くお勧めしたいのは、河野正憲「民事訴訟法」(有斐閣)である。筆者は司法試験委員に再任されているので世俗的にもプラス。
  河野著は、判例通説を非常にわかりやすく書いたもので、しかも正確。これと、高橋概論を比較対照して読んでおけば、司法試験程度であれば、楽勝だろう。

本書の利点は、最新刊であるために、判例百選との連携がばっちりなことと、より詳しいことは、高橋(上)(下)に書いてあるので、クロスして勉強できること。
ちなみに、巻末の「円環的構造」と称されている見開き変則2ページの図も、ささっと確認できてよい工夫だとおもう。かつてわたしが受験生のころ、平野龍一編著の実務刑事訴訟法というのがあって、巻末に表があって重宝したことを思い出した。

なお、小職の事務所にきている修習生のみなさんは、例外なく抽象的なロジックに弱い。考える勉強よりも記憶を優先して合格するための勉強に徹したからであろうとおもうし、それは無理もないと思うが、この高橋著のように、基礎から積み上げた考え方ができるようになってほしい。

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