文藝春秋2017年7月号[雑誌] の感想

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タイトル文藝春秋2017年7月号[雑誌]
発売日2017-06-09
製作者立花隆
販売元文藝春秋
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カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

 背表紙は「高齢者と抗がん剤」の真実と題して、国立がん研究センター理事長(中釜斉)が抗がん剤は七十五歳以上の高齢者には効かないという報道に応えている。
 表紙は「特集 驕れる安倍一強への反旗」と題して、前川手記の他に、加計学園と下村代議士の関係(森功)、安倍改憲論(石破茂)の三つの論文を掲載している。
 中でも、早その証言それ自体すらが無かったことででもあるかのようにされようとしている(無かったことにすることはできないという言論が無かったことにされようとしている)前川喜平前文科事務次官の手記は読むに値する、文藝春秋の記事として久方ぶりに残しておくに値するものであろう。文春砲とでも云うべきものは週刊文春によるものだが、昔は巻頭で日本再生論を展開している立花隆が田中角栄を倒したとも云えるように月刊の文藝春秋が大砲だったものだ。週刊文春がボディブローだとしたら、文藝春秋はストレートパンチだった。それが今回の前川手記ということに久方ぶりになるのかもしれない。
 ただ、中身の詳細は実際は少し違っている。「驕れる安倍一強への反旗」とは編集者のキャッチコピーであるのであろうに対し、前川手記そのものは「私には安倍政権を攻撃したいとか、野党の政治的な思惑に加担したいというような意図はまったくありません」(94頁)、「官邸に対しては何の遺恨も確執もありません」(104頁)と明言してもいるからだ。これは前川さんの立ち位置、言論の質、主張の核心が政権打倒、野党の立場であるわけではないということだが、編集者や読者の意図からすれば、寧ろ逆にそう言ってくれた方がすっきりするかもしれないと思うような事である。これは安倍一強への反旗であり、不埒な現官邸への明白な反乱であると。
 いっそのこと、野党民進党から衆院選にでも出て、文科大臣か行革大臣にでもなってもらいたい、その方がすっきりするのにと思う私のような読者も多いのではないか。

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