恋の渦 [DVD] の感想

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参照データ

タイトル恋の渦 [DVD]
発売日2014-06-04
監督大根仁
出演新倉健太
販売元ポニーキャニオン
JANコード4988013666061
カテゴリDVD » ジャンル別 » 日本映画 » ラブロマンス

購入者の感想

「愛の渦」も「恋の渦」も、どちらも劇団ポツドールの芝居が原作だ。
この映画の原作・脚本の三浦大輔は、早稲田の演劇倶楽部の出身で、ポツドールの演出・脚本家。
だからというわけでもないが、脚本はいかにもな小劇場の芝居である。
舞台上に4つの部屋をつくる舞台装置まで目に見えるようだ。

それを前提としたうえで、脚本のクオリティーは相当高い。
若者の性欲と執着心を上手に描いて、2時間以上を飽きさせない。
「愛の渦」にも通じるが、三浦大輔の人間造形はわかりやすく、リアルだ。
トモコやコウジのあるある感は、半端ない。
意匠や小道具に凝ることができない舞台芸術が原作だからか、台詞がとぎすまされている。

「愛の渦」の姉妹編というべきか、新宿あたりに下宿する大学生かそれより上の男女の、まがまがしいDQN生活をたくみな作劇術で見せる。とにかくセックスができればいいという男、紹介された女がブスだと言って盛り上がる男たち、その女とひそかにつきあう男、彼女のいる男と浮気する女、麻薬をやる男、出会い系のサクラのバイトをしている男といった具合だが、もうこんな生活してたら体壊すぞという惨状で、みんなエイズになってるんじゃないかというありさまで、しかもカメラは室内から出ないので、体調が悪い時には観ないほうがため。

9人の20代の若者が4つの狭い部屋だけで繰り広げるやりとりをうまいことつなぎ合わせて、見事なストーリーに仕上がっています。
実際の登場人物は9人プラスちょいおじさん1人になります。
まずは友達同士集まって冴えない男オサムに女を紹介するシーンから。
どんな女の子が現れるのか、関係ないのに彼女がいない男まで興味津々。芸能人でいうと篠田麻里子似という『女の子が例えるオーバーすぎる女友達像』。現れた女は「なんだこれ?」レベルで笑いのネタになったりからの始まりです。
その女のユウコ役の後藤ユウミは飾らない性格で典型的な女性からは好かれるけど、顔はあれだし・・・でも自分でもブスだと自覚はしているという謙虚さが画面から伝わってくる。
役者は全員個性的だしここで1人でも大根がいたら作品が全部台無しになるのですが、そのユウコは存在が際立っていて調べてみたらやっぱり劇団出身者でした。
男は全員がフリーターで、現代の若者独特の大人な年齢なのを自覚したくない立ち振る舞い。浮気はするし自分よりも弱い女に向けて精神的DVで追いつめてみたりとやりたい放題。
女性の方はというと、ほとんどが健気だったりするわけですが、実はかなりのしたたか者で食わせ者。
それら若者のやりとりが本当に普通で、演技してる若者ではなく現在の若者の自然な会話でどんどんのめりこんでいく。
見る人によって主役が決まるという不思議なキャスト陣とストーリーですが、個人的にはタカシの空気は読めないけど純粋で人が良いところが大好きです。

もう5回も見ましたが好きなシーンがいくつもあって全然飽きません。

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