灰緑色の戦史――ドイツ国防軍の興亡 の感想

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参照データ

タイトル灰緑色の戦史――ドイツ国防軍の興亡
発売日販売日未定
製作者大木 毅
販売元作品社
JANコード9784861826290
カテゴリ歴史・地理 » 世界史 » ヨーロッパ史 » ヨーロッパ史一般

購入者の感想

見出しは序論の見出しでもあり、本著の大部分を一言で説明するに足ります。

ロマンチックな英雄像の外殻が少しずつ、正確無比に、容赦なくはがされていくのに、幾分かの損失感とそれを上回る興奮を味わいました。神話の解体以外にも、知られざる重戦車大隊や、水雷戦隊の活躍など、息抜き的(?)なエピソードも挟まれており、最後まで楽しく読めました。

ドイツ国防軍無無謬史観を批判した言説も、著者の過去のものも含めて珍しいものでは無くなってきましたが、しっかりしたと歴史学の手法に則りつつ、加えて国外の研究動向を簡潔に紹介したものが、一般読者の手におえる程度のレベルに、一つの本に纏まった本著は、非常に価値の高いものに思えます。

タイトルから、ドイツ国防軍の通史を扱った物とも読み取れますが、そうではなく、テーマに沿ったトピックを集めた物になります。ここは要注意。

以下、重箱の隅的なところですが。
・本著に限らないのですが、折角地図があっても、本文中に出てくる固有名詞が網羅されていないため、Googleで検索するなどで腰が折られること。見づらくなるのであれば、「○○の東約XXキロ」(○○は地図に記載のある地名)などといったアシストがあると、素人には頭に入りやすいです。もちろん著者に負担が掛かりすぎなければ、ですが。
・第五章1節、P264のサレルノ上陸作戦の図は、本文にも言及されなければ、直接関係もなく、後日談としてもやや唐突な気がします。

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