民主党政権 失敗の検証 - 日本政治は何を活かすか (中公新書) の感想
参照データ
タイトル | 民主党政権 失敗の検証 - 日本政治は何を活かすか (中公新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 日本再建イニシアティブ |
販売元 | 中央公論新社 |
JANコード | 9784121022332 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門 |
購入者の感想
民主党政権がどのようないきさつで政権交代に納得かだけでなく政治の裏側も知ることのできる良書だと思う。
民主党について知りたくて購入しました。そこそこ勉強になりました。
<概要>
本書は、独立系シンクタンク「日本再建イニシアティヴ」が、民主党政権の失敗について検証したものです。
<勉強になった点>
○民主党政権の成果
民主党は、2009年9月から2012年12月までの3年3ヵ月、政権を担いました。民主党の成果としては、以下のものが挙げられます。たとえば、子ども手当の半額支給、日米密約の調査と認定、診療報酬のプラス改定による医師不足の改善、公立高校の授業料無償化・私立高校への助成による中退者の減少、雇用保険と生活保護の間の制度としての求職者支援制度の創設、雇用保険の非正規への適用拡大、生活保護の母子加算の復活、農家への戸別所得補償制度の創設、児童扶養手当の父子家庭への適用拡大などです。全体的に、「コンクリートから人へ」を実現するために、公共事業を減らして社会保障に力を入れ、一定の成果を挙げました。
○民主党政権の課題
しかし、民主党は成果以上に多くの課題を残しました。その根底には、ガバナンスの欠如があります。たとえば、民主党議員の特徴として、「皆がリーダーになろうとし、誰もフォロワーになろうとしない」(p219)と書いてあります。つまり、仕切り屋ばかりで、黒子に徹して調整する人がいないということです。そのため、党内の執行部と若手、保守派とリベラル派、親小沢派と反小沢派の対立を収められませんでした。このガバナンスの欠如が、マニフェストや政治主導の失敗の根底にあります。
○マニフェスト
まず、民主党はマニフェストで多くの政策を訴えました。しかし、このうち実現できたのは、公立高校の授業料無償化・私立高校への助成、農家への戸別所得補償制度の創設だけです。一方で、ガソリン税などの暫定税率の廃止、高速道路の無料化、子ども手当の満額支給、八ッ場ダムの建設中止は実現できませんでした。主な原因は財源不足です。
<概要>
本書は、独立系シンクタンク「日本再建イニシアティヴ」が、民主党政権の失敗について検証したものです。
<勉強になった点>
○民主党政権の成果
民主党は、2009年9月から2012年12月までの3年3ヵ月、政権を担いました。民主党の成果としては、以下のものが挙げられます。たとえば、子ども手当の半額支給、日米密約の調査と認定、診療報酬のプラス改定による医師不足の改善、公立高校の授業料無償化・私立高校への助成による中退者の減少、雇用保険と生活保護の間の制度としての求職者支援制度の創設、雇用保険の非正規への適用拡大、生活保護の母子加算の復活、農家への戸別所得補償制度の創設、児童扶養手当の父子家庭への適用拡大などです。全体的に、「コンクリートから人へ」を実現するために、公共事業を減らして社会保障に力を入れ、一定の成果を挙げました。
○民主党政権の課題
しかし、民主党は成果以上に多くの課題を残しました。その根底には、ガバナンスの欠如があります。たとえば、民主党議員の特徴として、「皆がリーダーになろうとし、誰もフォロワーになろうとしない」(p219)と書いてあります。つまり、仕切り屋ばかりで、黒子に徹して調整する人がいないということです。そのため、党内の執行部と若手、保守派とリベラル派、親小沢派と反小沢派の対立を収められませんでした。このガバナンスの欠如が、マニフェストや政治主導の失敗の根底にあります。
○マニフェスト
まず、民主党はマニフェストで多くの政策を訴えました。しかし、このうち実現できたのは、公立高校の授業料無償化・私立高校への助成、農家への戸別所得補償制度の創設だけです。一方で、ガソリン税などの暫定税率の廃止、高速道路の無料化、子ども手当の満額支給、八ッ場ダムの建設中止は実現できませんでした。主な原因は財源不足です。