剣客商売十 春の嵐(新潮文庫) の感想
参照データ
タイトル | 剣客商売十 春の嵐(新潮文庫) |
発売日 | 2012-10-05 |
製作者 | 池波正太郎 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 登録されていません |
カテゴリ | 文学・評論 » 文学賞受賞作家 » 直木賞 » 26-50回 |
購入者の感想
剣客商売初の長編である。
この長編が組まれたことによって、剣客自体も起承転結で言うなら「転」に差しかかった様な気がして自分はならない
本編では田沼意次、一橋治済、松平定信と言ったビックネームが登場し、幕閣での権力闘争も描かれており
なかなかもって、ドロドロとした内容になっている。
この権力闘争に秋山親子も巻き込まれていくわけだが、巻数が進むごとに
話の内容も少しずつではあるがシリアスで重い内容が多くなってきてるような気がする。
末巻の常盤新平氏の解説でも言ってるように作者でる池波自身の死に対する構えの様な、そういう作者自身の
心が投影されている気がする。
そして本編は池波作品の名物でもある料理、食卓の描写が少ないのも特徴的である。
序盤に秋山ファミリーが小兵衛の隠宅での家族だんらんの食卓風景から始まるのが特徴的で
鯛と軍鶏の鍋をつつきながら始まる本編であるのだが、これ以降は目立った食卓や料理の話が無く話が一気に進んでいくのである
大治郎を名乗る頭巾をかぶった連続通り魔殺人鬼。
しかも田沼家の用人や家来、松平家の家来を集中的に狙い次々と惨殺していく話の内容に
中盤以降一気に読み進めてしまった。
秋山ファミリー、また秋山親子のもとに集まる仲間や弟子たちが総動員されて連続辻斬りの犯人を追う
とてもシリアスでありながらスリリングな内容になっている。
本作は長編という事もあり、話の筋や仕掛けも複雑で手の込んだ話となっている。
池波自身渾身の一作と言ったところではないだろうか。
この長編が組まれたことによって、剣客自体も起承転結で言うなら「転」に差しかかった様な気がして自分はならない
本編では田沼意次、一橋治済、松平定信と言ったビックネームが登場し、幕閣での権力闘争も描かれており
なかなかもって、ドロドロとした内容になっている。
この権力闘争に秋山親子も巻き込まれていくわけだが、巻数が進むごとに
話の内容も少しずつではあるがシリアスで重い内容が多くなってきてるような気がする。
末巻の常盤新平氏の解説でも言ってるように作者でる池波自身の死に対する構えの様な、そういう作者自身の
心が投影されている気がする。
そして本編は池波作品の名物でもある料理、食卓の描写が少ないのも特徴的である。
序盤に秋山ファミリーが小兵衛の隠宅での家族だんらんの食卓風景から始まるのが特徴的で
鯛と軍鶏の鍋をつつきながら始まる本編であるのだが、これ以降は目立った食卓や料理の話が無く話が一気に進んでいくのである
大治郎を名乗る頭巾をかぶった連続通り魔殺人鬼。
しかも田沼家の用人や家来、松平家の家来を集中的に狙い次々と惨殺していく話の内容に
中盤以降一気に読み進めてしまった。
秋山ファミリー、また秋山親子のもとに集まる仲間や弟子たちが総動員されて連続辻斬りの犯人を追う
とてもシリアスでありながらスリリングな内容になっている。
本作は長編という事もあり、話の筋や仕掛けも複雑で手の込んだ話となっている。
池波自身渾身の一作と言ったところではないだろうか。