カーテンコール の感想

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参照データ

タイトルカーテンコール
発売日販売日未定
製作者川島 なお美
販売元新潮社
JANコード9784103397816
カテゴリジャンル別 » エンターテイメント » 演劇・舞台 » 演劇

購入者の感想

日本テレビの「バンキシャ!」をたまたま見て、そこで紹介されていたこの本を買ってみた。今年九月に亡くなった川島なお美という女優に特別な思いはなかったが、番組でインタビューされていた夫のパティシエに興味を持ったからだ。手をつないだまま使える手袋をカメラの前に差し出した姿が、何となく気になった。

全体の七割ほどの女優の手記を読むと、決して感情的にならず、首尾一貫してクールにがんと向き合う姿に驚かされる。がんに関する書籍を片っ端から読む。仕事の合間に幾度となくセカンドオピニオンを受ける。対応する医師には自分が納得するまで質問をぶつける。ワインセレブの印象しかなかった彼女の印象が、一気に変わった気がする。(途中で、M先生という医師が出てくるけど、あの人ですよね?)

真骨頂は、件のパティシエが一晩で書いたという「終章」。本の内容は書かないが、リビングのソファで読んでいるうちに、思わず泣いていた。一緒いた長女が何事かと慌てていたが、私自身が一番驚いた。連れ添って三十数年になる妻の顔が浮かんだ。妻に先立たれることを自分だけが知っていて、私はこんな風に振る舞うことはできるんだろうか。

クールな妻の文章と正直に心情をさらけ出す夫の文章は、それ自体が夫婦そのものだと思った。

芸能人が書いた「がん闘病記」というのは、出版社に書かされた陳腐な読み物くらいしか思っていなかったが、この本は間違いなく読む価値のあるものだと断言できる。

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新潮社から発売された川島 なお美のカーテンコール(JAN:9784103397816)の感想と評価
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