宇宙創成〈下〉 (新潮文庫) の感想
参照データ
タイトル | 宇宙創成〈下〉 (新潮文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | サイモン シン |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784102159750 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » ノンフィクション |
購入者の感想
下巻のほとんどは、ビッグバン宇宙論が現在認められている状況になるまで、主にフレッド・ホイルを中心とした定常宇宙論陣営との論争にそって、決着をつけた重要な観測が紹介されています。
その描かれている全てが非常に面白いと思います。
上巻から通して感じることは、理論がどれだけ立派でも、その理論から何かが予測されること、そしてそれを裏付ける観測結果がなければコンセンサスが得られず主流となる理論とは成り得ないという厳然とした事実。
気が遠くなりそうな銀河までの距離の測定の積み上げや、偶然ではあるものの妥協しない精神が発見にたどりついた宇宙背景放射の発見など、人間の知性と忍耐が獲得してきた知識の物語が非常に分かり易く、詳しく描かれており、感動を覚えるほどです。
現在理論が先行している最先端の宇宙理論(超弦理論、ブレーン理論等等)も実験や観測が追いつけば新たな宇宙像を見せてくれるのでしょうね。
また、宇宙創成以来の元素の合成過程を予測したフレッド・ホイルは、その発見自体が自分が対峙しているビッグバン理論の裏づけにもなったことや「ビッグバン」の名付け親であったことなど、知らなかったことなので非常に面白いと感じました。
ホイルは非常に優秀な物理学者だったんですね。
ビッグバン宇宙論の中心にいたガモフの性格などが対象的だったことも、これら両宇宙論の論争が傍目には面白く映る要因なのかもしれません。そのような、人物の詳細の描きかたは、相変わらず優れていると思います。
最先端の宇宙論までの紹介ではなく、ビッグバン宇宙論が現在の地位に上り詰めるまでの経緯を語っているのですが、このように登場する人間達が非常に魅力的に描かれているので、宇宙論の知識が無くても楽しめる本になっていると思います。
さすがです。
その描かれている全てが非常に面白いと思います。
上巻から通して感じることは、理論がどれだけ立派でも、その理論から何かが予測されること、そしてそれを裏付ける観測結果がなければコンセンサスが得られず主流となる理論とは成り得ないという厳然とした事実。
気が遠くなりそうな銀河までの距離の測定の積み上げや、偶然ではあるものの妥協しない精神が発見にたどりついた宇宙背景放射の発見など、人間の知性と忍耐が獲得してきた知識の物語が非常に分かり易く、詳しく描かれており、感動を覚えるほどです。
現在理論が先行している最先端の宇宙理論(超弦理論、ブレーン理論等等)も実験や観測が追いつけば新たな宇宙像を見せてくれるのでしょうね。
また、宇宙創成以来の元素の合成過程を予測したフレッド・ホイルは、その発見自体が自分が対峙しているビッグバン理論の裏づけにもなったことや「ビッグバン」の名付け親であったことなど、知らなかったことなので非常に面白いと感じました。
ホイルは非常に優秀な物理学者だったんですね。
ビッグバン宇宙論の中心にいたガモフの性格などが対象的だったことも、これら両宇宙論の論争が傍目には面白く映る要因なのかもしれません。そのような、人物の詳細の描きかたは、相変わらず優れていると思います。
最先端の宇宙論までの紹介ではなく、ビッグバン宇宙論が現在の地位に上り詰めるまでの経緯を語っているのですが、このように登場する人間達が非常に魅力的に描かれているので、宇宙論の知識が無くても楽しめる本になっていると思います。
さすがです。