消えぞこない 〜メンバーチェンジなし! 活動休止なし! ヒット曲なし! のバンドが結成26年で日本武道館ワンマンライブにたどりつく話〜 の感想
参照データ
タイトル | 消えぞこない 〜メンバーチェンジなし! 活動休止なし! ヒット曲なし! のバンドが結成26年で日本武道館ワンマンライブにたどりつく話〜 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | フラワーカンパニーズ |
販売元 | リットーミュージック |
JANコード | 9784845626298 |
カテゴリ | エンターテイメント » 音楽 » J-POP・日本の音楽 » J-POP |
購入者の感想
彼らのファンでも何でもなかったのだが、たまたま本書の存在を知って、読んだら元気が出そうな気がしたのと、売れないバンドがどういう生活をしているのかにわかに興味が湧いたので、買って読んでみた。
結果、別に元気は出なかったが、思わずこのバンドに魅了されてしまった。
まず本の構成が良い。前半はライターとメンバー全員の掛け合いによるバンドの歴史回顧で、日本のミュージックシーンの中で「売れないバンド」がどのように発生し、そして生き残っていくのかが克明に描かれる。中盤のメンバー1人1人のロングインタビューでは、バンドとの関わり方も、考え方もそれぞれ異なっていることが明らかになる。
物事が長く続くことに理由やセオリーなどなく、ただ身の丈に合った速度で回転しているから「終わらない」だけである、ということが良く分かった。安っぽいTV番組なら「奇跡」と持て囃してもおかしくない話なのだけど、それを「消えぞこない」と自嘲気味かつ本心から言ってしまうのが、この人たちの魅力なのだろう(とか適当なことを言うと、ディープなファンから「参考にならなかった」を押されちゃうのだろうか?)
さて、おそらく本書を読んだ多くの人は、ベースのグレートマエカワさんのファンになるのではないかと思う。というのも、本書終盤にドキュメントが収められているとおり、メジャーをクビになった後のフラワーカンパ―ニーズのマネージメントは、スケジューリングからグッズの売り子に至るまで、すべて彼が一手に引き受けているのだ。まさに八面六臂の大活躍である。
そんな彼が、ここらで一つ、意識的に「バンドのピーク」を作ろうとして発動したのが、今年の暮れの武道館ライブなのだという。従来の彼らのライブ動員実績では客席を埋めるのが難しいが、何とかなる目算はあり、仮にコケてもバンドのイメージ的に悲壮感は出ないから構わない、といったスタンスのようである。
結果、別に元気は出なかったが、思わずこのバンドに魅了されてしまった。
まず本の構成が良い。前半はライターとメンバー全員の掛け合いによるバンドの歴史回顧で、日本のミュージックシーンの中で「売れないバンド」がどのように発生し、そして生き残っていくのかが克明に描かれる。中盤のメンバー1人1人のロングインタビューでは、バンドとの関わり方も、考え方もそれぞれ異なっていることが明らかになる。
物事が長く続くことに理由やセオリーなどなく、ただ身の丈に合った速度で回転しているから「終わらない」だけである、ということが良く分かった。安っぽいTV番組なら「奇跡」と持て囃してもおかしくない話なのだけど、それを「消えぞこない」と自嘲気味かつ本心から言ってしまうのが、この人たちの魅力なのだろう(とか適当なことを言うと、ディープなファンから「参考にならなかった」を押されちゃうのだろうか?)
さて、おそらく本書を読んだ多くの人は、ベースのグレートマエカワさんのファンになるのではないかと思う。というのも、本書終盤にドキュメントが収められているとおり、メジャーをクビになった後のフラワーカンパ―ニーズのマネージメントは、スケジューリングからグッズの売り子に至るまで、すべて彼が一手に引き受けているのだ。まさに八面六臂の大活躍である。
そんな彼が、ここらで一つ、意識的に「バンドのピーク」を作ろうとして発動したのが、今年の暮れの武道館ライブなのだという。従来の彼らのライブ動員実績では客席を埋めるのが難しいが、何とかなる目算はあり、仮にコケてもバンドのイメージ的に悲壮感は出ないから構わない、といったスタンスのようである。