桃月庵白酒落語集 時そば/だくだく/あくび指南 の感想

このシリーズは、DVD含め、制作サイドの作り方に疑問を感じることが多い。
本作であれば、何カ所かある「ピー」音が非常に邪魔。
聴き手が実際に落語会の会場にいるように、自然に落語の世界に入っていくことができる…というのとは真逆の発想。
「間に制作者が介在している」ということを聴き手にわざわざ意識させることに何の意味があるのか。
一昔前（今もか？）の「ピー」音やテロップでいじって演出するという安っぽいテレビの手法じゃあるまいし。
（DVDも、マクラの途中をカットしたことが明らかにわかる不自然なつなぎ方をしていたりして、根本にあるのは同じ問題だと思う）。
落語の人気が上がり、裾野が広がることは良いことだが、その分いろいろな作り手も参入しているので、買う側も残念ながら選ぶ必要が出てくる。
白酒師を聴くなら、まずは別のシリーズのものから聴くことを私は勧める（本当は生が一番良いのは言うまでもないのだけれど）。