驚くべき日本美術 (知のトレッキング叢書) の感想
参照データ
タイトル | 驚くべき日本美術 (知のトレッキング叢書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 山下 裕二 |
販売元 | 集英社インターナショナル |
JANコード | 9784797672879 |
カテゴリ | アート・建築・デザイン » 芸術一般 » 美術史 » 東洋・日本美術史 |
購入者の感想
美術作品の見方を解説した本はたくさんありますが、「物を見る目」そのものをやしなう方法をこんなに具体的に教えてくれる本というのは今までなかったのではないでしょうか。山下さんはそれを本の中で「いかに鋭く見るか」という言葉で表現してますが、絹地に岩絵の具で描かれた色の美しさとか(それは「塗っている」というより、「染めている」のだという表現には超ナルホド!)、筆のスピードの違いが生む線の躍動感の違いとか、いままで美術館でいろいろ作品を見ていたはずなのに「見て」いなかったことにたくさん気づかされて、まさに目からウロコでした。空間や光というキーワードも重要で、江戸時代には天井からの照明はなかったという単純な事実も、この本で指摘されるまでは全く抜け落ちていた視点です。
自分の苦手な茶碗も、「手で持ってみる」「唇をあてて飲んでみる」というイメージで見る、ということですごく鑑賞のヒントをもらえたような気がします。本に書いてあるのはもっと奥深い内容なのですが、どこから「見る体験」をスタートすればいいかという重要な示唆をもらえたので、いつか心から茶碗を「いいな~」と楽しめるようになれるのではという気がしています。
実は、これを読んでから美術展に行ったのですが、自分でもちょっとビックリするくらい見方が変わって、何よりこれまでは漠然と「好き」とか「いいな~」と感じていたことを、ちゃんと言葉にしてフィードバックできるようになっていたのが感動でした。
たぶんこれは何度も読み返す本になると思います。自分の鑑賞の体験が積み重なれば、その都度、この本の中で語られていることを受け取る深さが変わるだろうし、その上でまた作品を見れば、また一段、深く味わえるようになると思う。それが今から楽しみです。
自分の苦手な茶碗も、「手で持ってみる」「唇をあてて飲んでみる」というイメージで見る、ということですごく鑑賞のヒントをもらえたような気がします。本に書いてあるのはもっと奥深い内容なのですが、どこから「見る体験」をスタートすればいいかという重要な示唆をもらえたので、いつか心から茶碗を「いいな~」と楽しめるようになれるのではという気がしています。
実は、これを読んでから美術展に行ったのですが、自分でもちょっとビックリするくらい見方が変わって、何よりこれまでは漠然と「好き」とか「いいな~」と感じていたことを、ちゃんと言葉にしてフィードバックできるようになっていたのが感動でした。
たぶんこれは何度も読み返す本になると思います。自分の鑑賞の体験が積み重なれば、その都度、この本の中で語られていることを受け取る深さが変わるだろうし、その上でまた作品を見れば、また一段、深く味わえるようになると思う。それが今から楽しみです。