桶狭間の合戦―歴史を変えた日本の合戦 (コミック版日本の歴史) の感想

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参照データ

タイトル桶狭間の合戦―歴史を変えた日本の合戦 (コミック版日本の歴史)
発売日販売日未定
製作者すぎた とおる
販売元ポプラ社
JANコード9784591097960
カテゴリ歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般

購入者の感想

日本の戦国史上三大合戦に挙げられている「桶狭間の戦い」である。
尾張のうつけ者と侮られていた信長の事実上の歴史の表舞台へのデビュー戦である。

「東海道一の弓取り」と呼ばれていた今川義元は相模の北条氏康・甲斐の武田晴信と三国同盟を締結し、西上を決意。
立ち塞がる尾張の織田信長を蹴散らして京へ上洛を果たす・・・というのがこれまでの定説であり、この作品でもそれは踏襲されている。

只・・・仮に信長を倒したとしても京までの道には他にも大名がおり、浅井氏や六角氏、北畠氏といった道中の大名に対して外交工作を行った形跡がなく、年内に軍勢もろとも上洛しようとしていたという説にはやや無理がある。
現に信長自身も後に将軍・義昭を奉じて上洛を果たした際は北畠氏を倒し、浅井長政と婚姻による同盟を結び六角氏を打倒というように中途の大名を除いていっての上洛である。それを義元が行っていないので、一気に上洛するつもりだったという説は否定するのが正しいようだ。

兵力も二万五千とあるが、信長は三千だったので義元を討たれても全軍で反撃すれば織田軍を蹴散らせたはずだが・・・大将を討たれたために今川軍は動揺。
さらに指揮官も義元の周辺に集中していたと思われ、副将格の人間もいなかったのだろう。

義元は豊かな駿河を本拠にしていたこともあったが、税制等の改革を行い、軍師に太原雪斎を迎えて今川家を強国とした。
但し・・・足利家の親戚筋にも当たる名門の出自ということもあり、権威や伝統を重視していたことを伺わせる。
公家のようにお歯黒を付けていたというのもそういった権威重視・名門の血筋という背景を見なければならないだろう。

応仁の乱以降、幕府の権威は失墜しており、最早「下剋上」の世の中であった。
義元自身、自分が足利の「副将軍」になってやる!くらいの野望があれば違ったであろうが、所詮は将軍の臣下に過ぎず、
信長のように自分の天下取りに将軍であろうとも利用してやるくらいの気概はないので、所詮は旧体制への復興を目指すだけであっただろう。

「川中島の戦い」が信玄・謙信の両雄の消耗戦。

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