乾貨(かんぶつ)の中国料理 の感想

中国料理の素材の使い方は定評があるが、中でも乾物は中国料理のもっとも得意とするところだ。本書ではキクラゲや干しシイタケ、干し貝柱などの身近なものから、ユバや中国ハムのような加工品、そしてナマコ、アワビ、フカヒレといった高級素材まで、中国料理に欠かせない22種類の乾物を取り上げ、カラーで乾物のもどし方と料理のでき上がり写真を、モノクロでプロセス写真入りの詳細な料理解説を掲載。また「知識篇」として、産地や製法など乾物を扱ううえで知っておきたい基礎知識や、中国各地の名物料理などを文章で紹介している。この１冊があれば乾物について広く、深く学ぶことができるだろう。なお、本書は月刊「専門料理」誌上で連載した「伝統菜に学ぶ乾貨の使い方」と特集記事に、新規取材を加えてまとめ直したもので、既刊の『野菜の中国料理』の第２弾である。