百寺巡礼 第九巻 京都2 (五木寛之 百寺巡礼) の感想

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タイトル百寺巡礼 第九巻 京都2 (五木寛之 百寺巡礼)
発売日販売日未定
製作者五木 寛之
販売元講談社
JANコード9784062740739
カテゴリ文学・評論 » 文学賞受賞作家 » 直木賞 » 51-75回

購入者の感想

「三千院」「知恩院」「二尊院」「相国寺」「萬福寺」「永観堂」「本法寺」「高台寺」「東福寺」「法然院」(わたしが訪れたことがあるのはこれらのうち6箇所)。著者が訪問した頃は紅葉の素晴らしい季節だったようである。

  一度だけ京都のこの季節をかつて体験した。知恩院の紅葉のライトアップはさながら浄土の世界のようであった。その知恩院にはふたつの顔があるという。ひとつはこのお寺は法然が12世紀に開いた念仏道場を起源とするということ、もうひとつは江戸時代に徳川家康が寺領を寄進し、将軍家の菩提寺として栄えてきたということ。2,3度訪問したが法然の廟所の存在は知らず、不明のいたすところ。

  また、本書では永観堂、東福寺の紅葉が称賛されている。永観堂は本当の名前は禅林寺、開山は真紹(しんじょう)という真言宗の僧であったが、後に(平安後期)永観が住持となり、永観堂と呼ばれるようになった。東福寺は行ったことがあるようなないような(上記のわたしの訪問した寺の数には入れていない)。三宗兼学の道場で、創建は鎌倉時代。直近で訪問したのは相国寺。義満が造営し、「相国」の名前をつけたのは春屋妙葩、「相国」は中国語で「大臣」の意、義満が佐大臣だったからという。鳴き龍、十牛図、伊藤若冲、水上勉の「雁の寺」で有名。

  高台寺はもちろん「ねね」のお寺、繊細で優美の形容があったている。伏見城から移築したものが多いとか(観月台など)。法然院は哲学の道にそってあり、観光寺院ではなく訪れる人は少ないが、「周囲の豊かな自然にとけこみ、ひときわ品格を感じる寺」(p.245)。もともとは浄土宗のお寺だったが、戦後独立している。谷崎潤一郎夫妻、稲垣足穂の墓があると紹介されている。

  「三千院」は若いころ訪問したので印象は薄い。大和坐りの勢至菩薩坐像(往生極楽院)の紹介があるが、観た記憶がない。「二尊院」「萬福寺」「本法寺」はこれから行ってみたいところ。二尊院の釈迦如来と阿弥陀如来は神々しくていいようだ。本法寺は日蓮宗のお寺であるが「なべかぶり日進」の逸話が強烈。「萬福寺」の隠元和尚の話も印象に残った。

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