西太后秘録 近代中国の創始者 上 の感想
参照データ
タイトル | 西太后秘録 近代中国の創始者 上 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ユン・チアン |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062194020 |
カテゴリ | 社会・政治 » 外交・国際関係 » エリアスタディ » 中国 |
購入者の感想
ユン・チアンの新作の邦訳が出ると聞き、心待ちにしていた。著者の、膨大な資料をもとにひとつの時代を切り取り、鮮やかに描いて見せる手腕は健在。悪女のイメージが先行する西太后(慈禧)以下、光緒帝、李鴻章など名前しか知らない歴史上の人物が生き生きと蘇り、ページをめくる手が止まらなかった。
西太后が、清朝末期という激動の時代に政治的手腕を発揮するようすが克明に描かれるなか、夫や実子に代わって国を治めて行こう奮い立つ姿には勇気をもらい、内外の敵との戦いや、晩年の、国の行く末を案じて最後の最後まで策を練る執念には鳥肌が立った。
読みどころはまだある。宦官たちに囲まれた紫禁城での暮らしや、粛々と行われる行事の数々や、贅をつくした美しい離宮や庭園の描写は、まるで映像を見ているようだ。誰も知らなかった人間・慈禧が命を吹き込まれて、真実の姿を見せる「西太后秘録」、読み終えて、歴史観が大きく変わったと感じた。
西太后が、清朝末期という激動の時代に政治的手腕を発揮するようすが克明に描かれるなか、夫や実子に代わって国を治めて行こう奮い立つ姿には勇気をもらい、内外の敵との戦いや、晩年の、国の行く末を案じて最後の最後まで策を練る執念には鳥肌が立った。
読みどころはまだある。宦官たちに囲まれた紫禁城での暮らしや、粛々と行われる行事の数々や、贅をつくした美しい離宮や庭園の描写は、まるで映像を見ているようだ。誰も知らなかった人間・慈禧が命を吹き込まれて、真実の姿を見せる「西太后秘録」、読み終えて、歴史観が大きく変わったと感じた。