ミート・ザ・ビート (文春文庫) の感想

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参照データ

タイトルミート・ザ・ビート (文春文庫)
発売日2015-09-02
製作者羽田 圭介
販売元文藝春秋
JANコード9784167904609
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » は行の著者

購入者の感想

 第153回芥川賞を受賞した羽田圭介さんの2010年、第142回芥川賞候補になった作品です。
 芥川賞受賞した作家が、他にどのような作品を書いているのだろうという興味から、本書を購入し、読んだという次第です。
 主人公?のベイダーは、大学受験を失敗し、地方都市の叔父の家に居候し、予備校へ通う傍ら、
 20km離れた建設現場でアルバイトをしていて、どちらがメインなのかわからない生活をしています。 
 自転車のことが出てきますが、これは著者の過去の体験から来ているのかな?
 以下、ネタバレ的なことがありますから、未読の人は注意して下さい!!
 同じく建設現場でバイトをする、ケンさん、ノブさん、ブヨ、、ザキさん、そして、レイラ 
 彼らは、今のところ、その志は別として、ベイダーのようにエリート・コースから外れた、 
 いわば落ちこぼれの人間の集まりだと言えます。しかし、レイラのようにバイトの傍らホストをし、金も女も既に手に入れている者もいます。
 そんなベイダーが、レイラから、車検切れ寸前の黄色のビートをいらないか、と持ちかけられます。
 迷った挙句、ビートを譲ってもらったベイダーですが、江の島海岸でバイクの挑発に応じて、レイラのランエボの後を追って、
 いつしかアクセルを踏み、シフト・チェンジをする自分が・・・・・・・・。
 今どきのある種の若者の生態を描いていると同時に、これが今の日本の若者の側面をも描いているということになるのでしょう!!
 ランエボはともかく、ビートは、クルマ好きの人をくすぐる車です。
 きっとベイダーは、このビートを手に入れたことで、新しい自分を手に入れそうな気がします!!
 面白くないというレヴューが多いようですが、芥川賞候補作ってこんなもんでしょう!!
 大江健三郎、開高健、石原慎太郎、等が輩出した時と違い、現在は、芥川賞は、あくまで作家としての第一歩目ということにすぎないのですから!

 
 
 

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文藝春秋から発売された羽田 圭介のミート・ザ・ビート (文春文庫)(JAN:9784167904609)の感想と評価
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