Number(ナンバー)883号 夏の甲子園 百年の青春 (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィックナンバー)) の感想
参照データ
タイトル | Number(ナンバー)883号 夏の甲子園 百年の青春 (Sports Graphic Number(スポーツ・グラフィックナンバー)) |
発売日 | 2015-07-30 |
販売元 | 文藝春秋 |
JANコード | 4910268530859 |
カテゴリ | ジャンル別 » 雑誌 » スポーツ » 総合 |
購入者の感想
Sports Graphic Numberの高校野球を振り返る号は、この夏で7年目だったか、8年目だったか。毎回同じような試合が出てくるので、またかあ……と思いながら手にとったが、大変充実した中身だった。ナンバーさん、なめてました。ごめんなさい。
名勝負アンケートの1〜5位は、誰もが覚えている名試合。もう新しい話などないだろうと思ったら、1位はハンカチ王子が、ただの高校野球選手だったころの話が新鮮で面白かった。彼は今、正直輝きを失っていると思うが、この時の必死になって頑張った記憶がこれだけ残っているならば、きっと復活する日がくるのではないか。
2位、横浜×PL学園の決戦は、勇退した渡辺監督の言葉が大変重たく、面白かった。参謀小倉さんのコメントもそうだが、横浜DeNAの後藤のプレーを二人揃って批判していたのが印象的だった。
そして3位は星陵×箕島。星陵のキャプテンがその後審判になって甲子園に戻っていたとはしらなかった。
4位の日本文理×中京大中京は、最終回の怒涛の反撃に関わった9人全員に改めて話を聞いている。こういう丁寧さが、スポーツ紙やテレビにはない雑誌の良さなのだろう。
そして5位も、奇跡のバックホームでアウトになった選手のその後の数奇な人生を短いながらも的確に記している。
また、6位から100位まで紹介しているが、その100位まで紹介している細かな文章一つ一つが、ちょっとすごかった。一つ一つの試合の詳細が実に面白く、単なる試合経過ではない情報が盛り込まれている。年表や監督名言も、コンパクトだが面白く読めた。
そして、清宮幸太郎。お父さんはあまり息子のことについてコメントしない方針だというが、これだけ肉声を拾っているのは珍しいのではないか。金子氏の名文とともに読む怪物の現在地、これは甲子園前に必読ではないだろうか。
そのほか、清原と中村順司監督の対談は、なぜかホノボノとしていてこれまた必読。
どんなに知られている出来事でも、新しい角度から、新しい光をあてると、まったく違う様相が見えてくる。
そのことを改めて知ることのできる一冊だった。
今年も甲子園が、楽しみになってきた。
名勝負アンケートの1〜5位は、誰もが覚えている名試合。もう新しい話などないだろうと思ったら、1位はハンカチ王子が、ただの高校野球選手だったころの話が新鮮で面白かった。彼は今、正直輝きを失っていると思うが、この時の必死になって頑張った記憶がこれだけ残っているならば、きっと復活する日がくるのではないか。
2位、横浜×PL学園の決戦は、勇退した渡辺監督の言葉が大変重たく、面白かった。参謀小倉さんのコメントもそうだが、横浜DeNAの後藤のプレーを二人揃って批判していたのが印象的だった。
そして3位は星陵×箕島。星陵のキャプテンがその後審判になって甲子園に戻っていたとはしらなかった。
4位の日本文理×中京大中京は、最終回の怒涛の反撃に関わった9人全員に改めて話を聞いている。こういう丁寧さが、スポーツ紙やテレビにはない雑誌の良さなのだろう。
そして5位も、奇跡のバックホームでアウトになった選手のその後の数奇な人生を短いながらも的確に記している。
また、6位から100位まで紹介しているが、その100位まで紹介している細かな文章一つ一つが、ちょっとすごかった。一つ一つの試合の詳細が実に面白く、単なる試合経過ではない情報が盛り込まれている。年表や監督名言も、コンパクトだが面白く読めた。
そして、清宮幸太郎。お父さんはあまり息子のことについてコメントしない方針だというが、これだけ肉声を拾っているのは珍しいのではないか。金子氏の名文とともに読む怪物の現在地、これは甲子園前に必読ではないだろうか。
そのほか、清原と中村順司監督の対談は、なぜかホノボノとしていてこれまた必読。
どんなに知られている出来事でも、新しい角度から、新しい光をあてると、まったく違う様相が見えてくる。
そのことを改めて知ることのできる一冊だった。
今年も甲子園が、楽しみになってきた。