実録!一攫千金のカラクリ―人は働かないでメシが食えるか? (East Press Nonfiction) の感想
参照データ
タイトル | 実録!一攫千金のカラクリ―人は働かないでメシが食えるか? (East Press Nonfiction) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 星野 陽平 |
販売元 | イースト・プレス |
JANコード | 9784872579017 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 投資・金融・会社経営 » 株式投資・投資信託 |
購入者の感想
「人は働かなくて飯が食えるか?」をテーマに、ソフトを使った株式投資、ラブホテル経営、ネットカジノ、情報起業などの実態やマルチ商法の顛末を取材した本である。
それぞれのテーマについて、いろんな専門ライターが体験や取材をもとに記事を作っている。全体の作りは、かつてよく読まれた以前の別冊宝島のノリが色濃く、ちょっと「おふざけ」が鼻につくところもある。アンダーグラウンド系の雑誌がそれほど嫌いではない人でないと、ちょっと読むのがしんどいかもしれない。
本書で取り上げられるのは儲けた人ばかりではなく、儲けられなかった人(多くは執筆者本人)も含まれている。本書を読むと、期せずして一攫千金を狙う人たちに共通する性質が浮かび上がっている。
儲けられる人というのは、やはり倫理的な人ではないだろう。どこかで倫理の枠組みがはずれた人たちであり、リスクというものにいくぶん鈍感なところがあるようだ(ただし、株式は才能の有無が大きく左右する。どこかで身に付く技術なのか、それとも生まれ持ったものなのか)。反対に儲けられない人は、どこか「本気」ではなく、ある行動原理の外から出ないような人(つまりは私たちの大部分)である。
今は経済の時代である。経済は国境を低くし、あらゆる商品、あらゆる情報はボーダレスに行き交う時代になっている。政治すら経済法則にあがなうことはできない。そんな中で、普通の人が「賢く」立ち回って、大きな富を得ることは、可能性としてはわずかであろうが、決して不可能ではない。
ただし、倫理の垣根が低く、「ずるく立ち回る」人たちには、大部分の「普通の人」は勝つことはできない。つまり、本書を参考にして一攫千金を成し遂げられる人はおそらくほとんどいないだろう。本書は、世の中のしくみの、日の当たりにくい一部分を知るのには役に立つかもしれない。読むとなんとなく虚しさがこみ上げてくる独特の世界観がある。
それぞれのテーマについて、いろんな専門ライターが体験や取材をもとに記事を作っている。全体の作りは、かつてよく読まれた以前の別冊宝島のノリが色濃く、ちょっと「おふざけ」が鼻につくところもある。アンダーグラウンド系の雑誌がそれほど嫌いではない人でないと、ちょっと読むのがしんどいかもしれない。
本書で取り上げられるのは儲けた人ばかりではなく、儲けられなかった人(多くは執筆者本人)も含まれている。本書を読むと、期せずして一攫千金を狙う人たちに共通する性質が浮かび上がっている。
儲けられる人というのは、やはり倫理的な人ではないだろう。どこかで倫理の枠組みがはずれた人たちであり、リスクというものにいくぶん鈍感なところがあるようだ(ただし、株式は才能の有無が大きく左右する。どこかで身に付く技術なのか、それとも生まれ持ったものなのか)。反対に儲けられない人は、どこか「本気」ではなく、ある行動原理の外から出ないような人(つまりは私たちの大部分)である。
今は経済の時代である。経済は国境を低くし、あらゆる商品、あらゆる情報はボーダレスに行き交う時代になっている。政治すら経済法則にあがなうことはできない。そんな中で、普通の人が「賢く」立ち回って、大きな富を得ることは、可能性としてはわずかであろうが、決して不可能ではない。
ただし、倫理の垣根が低く、「ずるく立ち回る」人たちには、大部分の「普通の人」は勝つことはできない。つまり、本書を参考にして一攫千金を成し遂げられる人はおそらくほとんどいないだろう。本書は、世の中のしくみの、日の当たりにくい一部分を知るのには役に立つかもしれない。読むとなんとなく虚しさがこみ上げてくる独特の世界観がある。