原爆が落とされた日 (PHP文庫) の感想
参照データ
タイトル | 原爆が落とされた日 (PHP文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 半藤 一利 |
販売元 | PHP研究所 |
JANコード | 9784569566764 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
「日本のいちばん長い日」「聖断」に続き読んだ、半藤一利氏の著作である。日米の原爆開発競争(競争とは言えないが)と投下、事後に至る経緯を時間経過とともに、努めて事実記載風に書いてある。特に日本でも多くの科学者が携わっていたことは驚く。しかし、日本では途中で、原爆開発は、その途方もない困難さから頓挫する。他方、アメリカでは巨額の開発費用、大量の人員の投入、大規模な開発プラントを使い、ついに形にする。さらには、その開発途上でプルトニウムという副産物とプルトニウム型原爆の発明まで伴う。日本の降伏間際に、慌てて投下した感が強いが、やはりこれだけの国家プロジュクトが「結果を出す」ために行った「ミッション」であり、事の是非はどこかに行ってしまっていたのだろう。表紙の写真(握手)は現在では批判の対象になるだろうが、これが現実だったのだろう。