パパは楽しい躁うつ病 (新潮文庫) の感想

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タイトルパパは楽しい躁うつ病 (新潮文庫)
発売日2014-09-27
製作者北 杜夫
販売元新潮社
JANコード9784101131627
カテゴリ文学・評論 » 文学賞受賞作家 » 芥川賞 » 26-50回

購入者の感想

 北杜夫さん晩年の作品で、一人娘由香さんとの対談集です。メイン・テーマはは、北さんの躁うつ病、北さんの躁うつ病は、かなり有名で、 御自身も「パパは作家としては大したことはないけれど、躁うつ病を世に知らしめた功績はある」と言っておられるぐらいです・・・・ 
 謙遜だと思いますが・・・・・・。
 北さんの躁うつ病は、由香さんが小学校6年生の時、始めて症状が出たそうです。普段は丁寧な言葉遣いをされるそうですが、
 躁の時は、「喜美子のバカ」、「実家に帰れ」・・・のように悪い言葉遣いになるようです。
 しかし、由香さんは、株に売買は別にして、躁状態のときは、陽気で面白くなるので、そんなにいやではなかったそうです。
 大変なのは、妻の喜美子さんです。突然、四つの証券会社と株の取引を始め、しかも、信用取引ですよ!たまりませんね!!!
 そして、金を作るため、出版社から前借、友人から借金、はたまた、マンボウマゼブ共和国、それで、夫婦別居、破産・・・・涙、涙・・・・・。
 あまりにひどいので、義母の輝子さんに相談すると(茂吉と輝子の中も相当わけありでした)、
 「私は、看護婦になったつもりで、茂吉に尽くしなさい」と言われた、
 「あなたも宗吉に対し看護婦になったつもりでつきあいなさい」と諭されたそうです。
 そんな中での文壇仲間、遠藤周作さん、矢代静一さん、阿川弘之さん、辻邦生さん・・・・との付き合い、持つべきものは友人ですね!
 躁状態の時、2日連続で徹子の部屋に出演し、喋りまくったエピソード、そして、1999年最後の躁状態が訪れ、
 生原稿を売って株、競馬の資金を捻出したエピソード・・・
 しかし、一番心に残ったのは、父との最後の散歩 と題する由香さんの後書き、大腿骨骨折の後の懸命のリハビリ、
 父、宗吉の最後・・・・・娘というのは大体父親に対してはきついものですが、
 由香さんの父親の愛情がすごく伝わり、思わずほろっとなりました。
 対談自体面白いことは面白いですが、☆2つは由香さんの後書きに対してのものです!!!

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