女子のキャリア―“男社会”のしくみ、教えます (ちくまプリマー新書) の感想

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参照データ

タイトル女子のキャリア―“男社会”のしくみ、教えます (ちくまプリマー新書)
発売日販売日未定
製作者海老原 嗣生
販売元筑摩書房
JANコード9784480688903
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論

購入者の感想

10代後半から30代後半までの女性向けとありますが
主に30代の働くママや、働くママになろうか迷っている人への
エール本だと受け止めました。

本の冒頭に、20代のころ仕事をバリバリとこなして輝いてきた女性が
出産を経験し、短時間勤務で復帰したものの
それまで経験したことのないキャリアの停滞感を覚えて
やり場のない思いに涙するシーンが登場します。

職種や立場は違えど、これは私の姿です。

でも、このシーンを理解できる人って、少ないのではないかと思います。

「仕事で輝く私」と「育児もちゃんとする私」の両立はとても難しくて
出産前と比べて周囲から期待されなくなっていく焦り、しかもそれが何年も続く不安、
だからといって、出産前と変わらず重い仕事をやりきろうとすれば
子供や家族にシワ寄せがいってしまう罪悪感のなかで
うまくバランスがとりきれない自分が悔しくて、葛藤しているワーキングマザーは
静かに増えていると思います。

しかも出産への焦りが高まる時期は、昇進のチャンスに恵まれる時期とも重なります。
出産を選んだ場合、産後すぐに短時間勤務で復帰したところで、キャリアとしては「足踏み」状態。
その間に、後輩男性や、子供のいない女性同僚が出世していきます。

周囲からは「子供がいても働けて恵まれている」とか「うらやましい」とか言われるので
グチグチ言わずに感謝しなきゃと思いつつも、釈然としない気持ちになるのです。

さて、自分語りが長くなってしまいましたが、
この本では、なぜこうした葛藤を抱えるワーキングマザーが増えているのかを
女性をとりまく社会の意識の変遷や、労働史の観点から紐解いてくれます。

特に第5章(「配慮」はされるが「理解」はされない。ママキャリの苦闘)は
上司や夫、そして自分自身の意識を変えていく必要があることに気づかされ、興味深く読めました。

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