もしも矢沢永吉が『桃太郎』を朗読したら の感想
参照データ
タイトル | もしも矢沢永吉が『桃太郎』を朗読したら |
発売日 | 2015-04-16 |
製作者 | 星井 七億 |
販売元 | 鉄人社 |
JANコード | 9784865370294 |
カテゴリ | ジャンル別 » エンターテイメント » サブカルチャー » 一般 |
購入者の感想
本書は、「桃太郎」を始めとした古典を様々な文体や口調で書いたパロディ作品集である。
ジャンルは小説だから、ショートショート集ということになるだろうか。
この本をどう読むかは人それぞれだが、私が注目した点はやはり、筆者の卓越した文章技術である。
例えば、本書の中には、表題作の「もしも矢沢~」を始め、20通りの「桃太郎」がある。当然ながら、原型のストーリーはすべて同じであるのに、各々に対しての光りの当て方が違うため、まったく別の作品として読めるのだ。
しかも、飽きさせない。文章のテンポがいいから、すらすら読める。
内容的にも、そのブラックな笑いは極めて良質である。下世話なモノマネから、社会批判や差別問題まで。筆者の“モノの考え方”がバランスが取れているぶん、嫌な気分にはさせられない。加え、その観察眼の鋭さも見逃せない部分の一つだ。
ブログ本だからと侮れない秀作である。
筆者が今後、どんな作品を書いていくのか。注目したい。
ジャンルは小説だから、ショートショート集ということになるだろうか。
この本をどう読むかは人それぞれだが、私が注目した点はやはり、筆者の卓越した文章技術である。
例えば、本書の中には、表題作の「もしも矢沢~」を始め、20通りの「桃太郎」がある。当然ながら、原型のストーリーはすべて同じであるのに、各々に対しての光りの当て方が違うため、まったく別の作品として読めるのだ。
しかも、飽きさせない。文章のテンポがいいから、すらすら読める。
内容的にも、そのブラックな笑いは極めて良質である。下世話なモノマネから、社会批判や差別問題まで。筆者の“モノの考え方”がバランスが取れているぶん、嫌な気分にはさせられない。加え、その観察眼の鋭さも見逃せない部分の一つだ。
ブログ本だからと侮れない秀作である。
筆者が今後、どんな作品を書いていくのか。注目したい。