「言志四録」を読む の感想

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タイトル「言志四録」を読む
発売日販売日未定
製作者井原 隆一
販売元プレジデント社
JANコード9784833416399
カテゴリ哲学・思想 » 東洋思想 » 日本 » 一般

購入者の感想

 言志四録は江戸時代末期の儒学者である佐藤一斎の著作であり、佐藤一斎の教えを直接受けたのは佐久間象山、横井小楠、中村正直など。象山の教えは、勝海舟、坂本龍馬、吉田松陰とつながり、松蔭の思想は、高杉晋作、木戸孝允、伊藤博文、山県有朋とつながっていくらしい。西郷隆盛が座右の書としていたことは有名。
 著者の井原さんは、当時90代らしく、親の借金を背負いながら、14歳から勤めた埼玉銀行(現りそな銀行)で常務取締役まで出世したというような人らしい。言志四録の1133条から357条をセレクトし、それに井原さんが解説(とうんちく)を加えるという構成。
 曰く・・・
 最高級の人は天地自然の真理を師とし、第二級の人は優れた人物を師とし、第三級の人は書物を師とする。
 好き嫌いの考えは、人物鑑定の過ちのもとになる。
 苦労や辱め、悪口などの困ったことのすべては、天が自分の才能を成熟させようとするものである(孟子っぽい)。
 才能は剣のようなもの。良いことに用いれば身を守り、悪いことに用いれば自分を殺す。
 現世で、そしられ、ほめられても恐れることはない。後の世になってのそれは、やりなおすことができないので恐るべきである。自分の利害得失は問題にするに当たらないが、子孫にまでおよぶようなことは考えの中に入れておかなければならない。
 禍いは口より出でて、病は口より入る。
 親が生きている時は親の身は自分の体であり、親が死んだ後は自分の体が親の身である。
 一利を興すは一害を除くにしかず(耶律楚材)。利益になることを1つ始めるよりも、害になっていることを1つ除くようにしたほうがよい。
 人事を尽くしても成功しない人は道理では成功するはずだがまだ運がまわってきていない。運がまわってくればすぐ成功する。人事をつくさない人で偶然に成功する人もいる。道理では成功しないはずだが運がめぐってきたらかであり、運がさればすぐに失敗する。
 借金は楽しい。返済するほど重圧が軽くなる楽しみがあり、完済するとあらたな希望が涌いてくる楽しみ、責任を果たした幸福感を味わえる(井原)。

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