誰も書けなかった「笑芸論」 森繁久彌からビートたけしまで の感想

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参照データ

タイトル誰も書けなかった「笑芸論」 森繁久彌からビートたけしまで
発売日販売日未定
製作者高田 文夫
販売元講談社
JANコード9784062194006
カテゴリジャンル別 » エンターテイメント » 演劇・舞台 » 演劇

購入者の感想

高田さんの、笑い・演芸に関する著作は多数あるし、それなりに読んでもきた。
しかし、本書の衝撃(笑劇)は、ホントにぶっ飛ぶくらいのすさまじさだった。

本書は、雑誌の連載収録だが、三部構成になっている。
第1部は東京演芸人列伝、第2部はビートたけしと歩んだ二人の自叙伝、第3部は集大成ともいえる笑芸論。
さすが東京のお坊ちゃんな洒脱な文体は、高田さんの口吻そのまま、あっという間にあの声で目の前で話してもらっている感じになる。
本書のこだわりは、自分の記憶と体験を絶対とするところ。だから、ときどき見かけてガッカリする薄っぺらなお笑いの歴史本などとは比べてもいけない。

それにしても、もう新しい話はないと思っていたビートたけしとの思い出。実に新鮮に笑わされる話が満載。それでいて、白眉なたけし論になっている。
「高田さんがそういうなら、いいんじゃないか、そういうとこオイラあるからよ」とうそぶくたけしの声が聞こえてくるようだ。

そして、話の端々に出るのが、高田さんの含蓄の広さだ。単なるお笑いだけではない、映画や落語に裏打ちされた知識や審美眼があるからこそ、あの速射砲のような笑いにつながるのだと改めて感心させられた。
昭和の演芸・喜劇については、当人達もそれを語る人も次々とあの世のステージに呼ばれていっている。その中では、欽ちゃんと伊東四朗さんが自らそして盟友達の歴史を多く語っており、書く側では小林信彦さんがライフワークを継続している。
高田さん65歳、欽ちゃん73歳、小林さん83歳。
あえてか、訳あってか、高田さんは小林さんの名前は出すが、放送作家という同じ出自の先輩について何も語っていない。
しかし、小林さんと欽ちゃんの共著も出るタイミングだ。ぜひ、高田・小林両先生に昭和笑芸を語りつくしてもらいたいと思わされる本書のデキだ。

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