これからの「標準」を学ぶ　マルチデバイス対応サイト構築 (Web Designing BOOKS) の感想

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Web制作関連書籍で一番見やすいエビスコムがお送りする「モダンWeb開発」

一言で、マルチデバイス対応に必要なノウハウとテクニックをまとめた本。

全7章

「マルチデバイス対応の指標」
「ビューポートの設定」
「デバイスに合ったページの用意」
「デバイスの判別」
「パーツのマルチデバイス対応」
「画像の最適化」
「Webページの高速化」

面白いのが、Chapter5とChapter7。PageSpeed Insightsのテストも面白い。

そして、サンプルが美しく、見やすい。ソースコードも素敵だ。
（ebisu.com/sample/multidevice/after2/sample.html）
このようなサイトを作りたいが、実際の現場でこのような案件は事実上存在
しない。見かけても、スタートアップのサイトかWeb制作者のポートフォリオ
サイトくらいだろう・・・

これを質が低いと思っているなら、残念ながら本書の趣旨を理解していない。
シンプルになっているのは、解説するのに無駄な要素を削り、最小限度にして
るからだ。凝ったサンプルにすれば、説明が複雑になり読者の挫折率が上がる。
（ただでさえ、日本国内のWebデザインは海外に比べて凝りすぎて、何でもつけ
たがる。スキュアモーフィックデザイン絶対主義。フラットデザインも問題点
はあるが）
本書のような書籍の趣旨は技術をわかりやすく学ぶことである。
質の高いサンプルが欲しいなら、Web上でいくらでもあるだろう。
趣旨を理解してからの購入をおすすめしたい。

国内のサイト制作の案件は殆どが2004年頃にWeb標準が提唱された頃の懐かしい
レガシーなWebデザイン。今も現役だ。理由はお客さんが古いIEを使っている人
が多いからだろう。

マルチデバイス対応のサイト作成経験が全くない人が本書の内容を理解するのは