密教経典 大日経・理趣経・大日経疏・理趣釈 (講談社学術文庫) の感想
参照データ
タイトル | 密教経典 大日経・理趣経・大日経疏・理趣釈 (講談社学術文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062920629 |
カテゴリ | 人文・思想 » 宗教 » 仏教 » 仏教入門 |
購入者の感想
他の方のレビューで「原文のみで読み下し文や訳文がない」といったことが言われていましたが、全くそんなことはありませんでした。
「大日経」「理趣経」「大日経疏」「理趣釈」を、それぞれ原文を、二~十数行程度に分割、それぞれに読み下し文と、現代語訳、注釈を付けてあるという、非常にわかりやすく丁寧な構成になっています。
難読漢字(経典なので当然、大変多い)にも、丁寧に振り仮名が振ってあり、読み方に戸惑うこともほぼありません。
専門に研究したことのない素人でも、ちゃんと読めば内容が頭に入ってきます。
また、注釈がそれぞれの現代語訳の後に付けられており、専門用語の意味も、読めばわかる構成になっています。
まさに至れり尽くせりといった、有難い書籍でした。
正直、ここまで丁寧とは思っていなかったので、感動ものです。
非常に有用なので、大事にしたいと思います。
「大日経」「理趣経」「大日経疏」「理趣釈」を、それぞれ原文を、二~十数行程度に分割、それぞれに読み下し文と、現代語訳、注釈を付けてあるという、非常にわかりやすく丁寧な構成になっています。
難読漢字(経典なので当然、大変多い)にも、丁寧に振り仮名が振ってあり、読み方に戸惑うこともほぼありません。
専門に研究したことのない素人でも、ちゃんと読めば内容が頭に入ってきます。
また、注釈がそれぞれの現代語訳の後に付けられており、専門用語の意味も、読めばわかる構成になっています。
まさに至れり尽くせりといった、有難い書籍でした。
正直、ここまで丁寧とは思っていなかったので、感動ものです。
非常に有用なので、大事にしたいと思います。
真言密教の第一人者が、真言密教の根本聖典から精髄を選び出し、詳細な註を施していただいている書です。そのため、真言密教が何を所依としてどのような哲学に立っているのかということを自らの目で確かめる事ができます。
私は真言密教にこれまで縁に恵まれずたどり着けずにいたのですが、この書によりその緒をいただくことができました。山口瑞鳳先生が、その不朽の名著「インド仏教哲学史」において、弘法大師空海が「阿字本不生義」をその本義を正確に伝燈されていることを示されておられるのを受け、「秘蔵法鑰」を学び、それが「大日経」と「大日経疏」に全面的に依拠していることを知り、本書に至りました。
大日経の哲学は、「秘蔵法鑰」「秘密曼荼羅十住心論」に示されているように、原始仏教、アビダルマ、唯識、般若空観、法華、華厳等の仏教哲学の諸峰を縦走した上でなければ、その真義を捉え損ねかねず、それゆえにこそ、「大日経疏」の住心品より後の部分については「奥ノ疏」として素人には示されてこなかったのだと言えるでしょう。密教を正しく受け止めるには、顕教をしっかりと学んでおくことが大前提にあるということでしょう。
かく言う私は、表面をなでる程度ですが上記の各哲学を学び、その上、山口先生の名著により仏教の核心を教えていただいていましたので、現在、本書に止まれず、「国訳一切経」(大東出版社)で「大日経」と「大日経疏」を読み進めていますが、その核心や基本部分を見失わずに辿ることができております。
私は真言密教にこれまで縁に恵まれずたどり着けずにいたのですが、この書によりその緒をいただくことができました。山口瑞鳳先生が、その不朽の名著「インド仏教哲学史」において、弘法大師空海が「阿字本不生義」をその本義を正確に伝燈されていることを示されておられるのを受け、「秘蔵法鑰」を学び、それが「大日経」と「大日経疏」に全面的に依拠していることを知り、本書に至りました。
大日経の哲学は、「秘蔵法鑰」「秘密曼荼羅十住心論」に示されているように、原始仏教、アビダルマ、唯識、般若空観、法華、華厳等の仏教哲学の諸峰を縦走した上でなければ、その真義を捉え損ねかねず、それゆえにこそ、「大日経疏」の住心品より後の部分については「奥ノ疏」として素人には示されてこなかったのだと言えるでしょう。密教を正しく受け止めるには、顕教をしっかりと学んでおくことが大前提にあるということでしょう。
かく言う私は、表面をなでる程度ですが上記の各哲学を学び、その上、山口先生の名著により仏教の核心を教えていただいていましたので、現在、本書に止まれず、「国訳一切経」(大東出版社)で「大日経」と「大日経疏」を読み進めていますが、その核心や基本部分を見失わずに辿ることができております。