アメリカの経済支配者たち (集英社新書) の感想

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タイトルアメリカの経済支配者たち (集英社新書)
発売日販売日未定
製作者広瀬 隆
販売元集英社
JANコード9784087200072
カテゴリビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 各国経済事情 » アメリカ・カナダ・オーストラリア

購入者の感想

著者は序章で、大国アメリカを動かしている力は、「財閥の遺産相続人」「南アのゴールドが動かす資産価値」「CIAの経済政策」「ヨーロッパ財閥の威力と組織」「ウォール街の国際投機人脈」「タックスヘイブンによる地下経済」「金融ジャーナリズムの支配力」の7つを挙げ、各に一章ずつを設けて、これらについて詳細に記述していく。

日本人は国際金融資本のゲームの手口についてあまりにも無知である。

クォンタム・ファンドのジョージ・ソロスはエリザベス女王の財産運用者であるが、同時に国際金融資本に雇われた投機屋であり、バリュー投資の神様と仰がれているウォーレン・バフェットも彼らの下流に位置する「成金」であり、自身の才能だけで彼の富を築いたというのは大きな誤解であることを知ることができる。

金融の世界に自由などなく、市場はもはや金の暴力であり、何も知らない投資家の財産は毎日、獣に盗まれてきたのだ。
また日本にはそれを推進してきた御用学者や政治家、官僚がいる。

「現在の流通している「金」という道具を使う限り、それは一極に集中し人工的な貧困を生み出し、階級を固定する事実には誰もが注意を払わなければいけない」と著者がいうように、近年そのことを解説する本が多数出版されてきている。
また、その根源的原因の一つである「利子」を設定できない地域通貨で、「金」を変えようという動きが出てきている。
これに加えて、獣が富を形成するのに不可欠なのはもちろん「消費者」「大衆」なのだが、消費者・大衆が彼らの商品やサービスの購入をボイコットすればどうなるのだろうか?

そして、もっと重要なことだが、
『金に縛られない生き方を選択できるのは誰か?それは、ヨーロッパやアメリの「富豪」でもなければ「成金」でもない、「庶民」である』
と、大工の倅だという著者はいう。

広瀬隆は、面白い男である。0

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