青のパティニール 最初の風景画家 の感想

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参照データ

タイトル青のパティニール 最初の風景画家
発売日販売日未定
製作者石川 美子
販売元みすず書房
JANコード9784622078449
カテゴリ芸術一般 » 美術史 » 西洋美術史 » ルネサンス

購入者の感想

本書は、書名にあるように、初期フランドル派の画家パティニールについて書かれている。私自身も本書に出会うまでパティニールの名をしらなかったが、おそらく日本で知る人はかなり限定された人たちであろう。国会図書館で「パティニール」というキーワードで検索しても映像資料や雑誌・記事・論文などで12件がヒットするだけで、書籍は0件。おそらく、本書が最初の1冊になるのだろう。

パティニールの知名度が高くない理由の一つとして、その活躍時期が16世紀初頭とやや古く、生涯も50年足らずで、しかも寡作だったため、現存作品数がかなり少ないことが考えられる。諸説あるようだが、現代におけるパティニールの代表的な研究者コッチが二十点を、もう一人の代表的研究者ベルガラが十五点だけを、それぞれ作品として認めている。パティニールの約100年後に活躍したフェルメールですら三十数点あることを考えると、その少なさがよく分かる。そもそも、彼の研究が本格的に始まったのは20世紀に入ってから(19世紀に書かれたフロマンタンの『オランダ・ベルギー絵画紀行 昔日の巨匠たち 上下  岩波文庫』には、パティニールの名はない)。また、本書の中で、著者がかなり詳しく説明しているが、パティニールが作品の全てを描いている作品は極端に少なく、背景となる風景はパティニールの手によるものだが、宗教的主題と関係する人物たちは違う画家によって書かれている作品が、一定の割合で存在している。

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