薬の事典 ピルブック〈2015年版〉 の感想

本書は、家庭などで処方薬を服用・外用する場合に指標となる処方薬のカタログで、
本文即ち「薬の作用と飲むときの注意〜成分別解説」p3〜626に亘って、五十音順に、
薬物名（一般名）と製品名・製薬会社名が表示され、つづいておもな作用と副作用、用い方と注意が示してあります。
（p603〜は漢方薬となっている。）末尾に各都道府県に所在の、薬に関する相談窓口一覧表も付いています。

目次につづくp5には「ひとくちメモ」。「軽い病気では45％が一般薬を使わない」など全部で31項目の関連情報が載っています。
目的薬は名前（「ムコダイン」など）でも識別コード(「KP-256」など)でも引けるようになっており、
名前からだとピンクページ（名前索引）から入り、コードからだとイエローページ（記号索引）から入ります。
ページ指定から本文であるホワイトページに飛ぶと、目的薬名と説明書きがあるので、
それをみて服用の参考にするしくみです。なお、薬価については、さらなるページ指定から巻末のグリーンページ（薬価一覧）に飛ぶと、
各社の規格単位重さ（液量は体積）ごとの価格（円）が表示してあります。
巻頭のカラーp12には、「薬の形と特徴」として、内服薬と外用薬に分けて「錠剤、カプセル、…、軟膏」など16種類が写真つきで載っています。
Q＆A形式による「薬の飲み方・使い方」につづく実物カラー写真（1200点）索引は、実物の剤形から部位や機能別に直接引けるので便利です。
（また、画像も鮮明でみやすい。）

本書は過去1年間に新たに承認された薬剤の解説や、新たに認められた効能、新しく発売された剤形などの情報が毎年加わり、
最新年版を参照することによって、最新薬についても情報を得られる点で便利でしょう。
なお、著者には『生活習慣病と治療薬』『からだと病気のしくみ』などの著書もあります。

因みに例えば、コリン作用薬αの効能は、コリン分解を一時阻害して減少を抑えつつ、維持量を確保するとともに、