「ノアの箱舟伝説」は本当か (OR books) の感想

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「ノアの箱舟」の物語は、様々な脱出系パニック映画の原型に
なっていると思います。たとえば「ポセイドンアドベンチャー」。
沈みゆく船の極限状態の中で、牧師を中心にプチ宗教のような
ものが発生します。で、牧師の言うことを信じた少数の人だけが
助かります。この手の映画は、途中なんとなく結果がわかって
しまうんだけど、なぜか目が離せない。スティーブン・キング原作の
「ミスト」では例外的に皮肉なエンディングになりましたが、
人はなぜかこのパターンの話に惹かれます。何でなのか不思議では
あります。

霊言シリーズの熱心な読者、中でも情報収集癖があると
人にとってノアの話は、ちょっともどかしく感じたのでは
ないでしょうか。箱舟伝説の正確な年代や場所、かかわりのあった
人物の名前など、かなりぼんやりしています。

私が今回呼び出されたノアの立場だったら、口八丁手八丁で、
嘘でもいいからてきとうにわかりやすい物語をでっちあげると
思いますが、なぜか本物のノアは分からないことは分からないと
言っています。

しかし、考古学的なアプローチでは絶対に到達できない貴重な
情報もいくつか確認できたわけなんですが、どうも霊言の
世界に慣れすぎてしまったために、その感覚が麻痺してしまって
いるようです。