コーラン (まんがで読破 MD133) の感想
参照データ
タイトル | コーラン (まんがで読破 MD133) |
発売日 | 2015-02-15 |
製作者 | Team バンミカス |
販売元 | イースト・プレス |
JANコード | 9784781612690 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 宗教 » 宗教入門 |
購入者の感想
この本はどちらかというとコーランそのものよりも、コーランの成立とムハンマド個人とムスリムの歴史を解説したものといった方がいいでしょう。
私は数年前から、小説の種にならないかと思って個人的にイスラムのことを調べていましたが、調べれば調べるほどわからなくなり放棄しました。
このきな臭いご時世でそういうアイデアをどうこうしようというわけにはいかなくなりましたが、この本は、中東という過酷な世界にあって、なぜイスラームというものが必要とされたかを端的に解説したという点で優れていると思います。
欠点といえば、クルアーンの戒律には深く踏み入れていないことと、絵柄がかなり癖があるということでしょうか。
kindleで読みましたが、もともとの原稿用紙が小さいのか、あまり読むのに支障はありませんでした。
私は数年前から、小説の種にならないかと思って個人的にイスラムのことを調べていましたが、調べれば調べるほどわからなくなり放棄しました。
このきな臭いご時世でそういうアイデアをどうこうしようというわけにはいかなくなりましたが、この本は、中東という過酷な世界にあって、なぜイスラームというものが必要とされたかを端的に解説したという点で優れていると思います。
欠点といえば、クルアーンの戒律には深く踏み入れていないことと、絵柄がかなり癖があるということでしょうか。
kindleで読みましたが、もともとの原稿用紙が小さいのか、あまり読むのに支障はありませんでした。
漫画としては少しごちゃごちゃしてるのと絵がデフォルメされすぎで、好みがかなり別れる。個人的には好きでは無いタッチだ。また中立の視点ではなくかなりイスラム擁護の視点で描かれているので、ムスリムにとって都合の悪いと思われるところは隠しているかボカしている。
例えば最初の妻の2回結婚経験のある40歳の金持ちの寡婦ハディージャと結婚したことは書いているが(作家の高山氏によるとヒモになった)、25年間の結婚生活後、彼女の死後、その後10回結婚していて多妻であることは書いていない。また最愛の妻アーイシャは、6歳で婚約して9歳で結婚して初夜を経験している。(ムハンマドは53歳) これが現代のムスリム国家のイランやサウジアラビアやイエメンの児童結婚の根拠になっていて論争を巻き起こしているのだが、こんな大事なことも避けている。多くのイスラム国家で、今だに処女しか結婚できない(西洋化が進んでいるトルコでも処女でなけれなければ家に送り返されることが多い) のも無関係では無い。
ただし礼拝の仕方やカーバ神殿についてなど、当たり障りない基礎知識に関しては説明をしているので全く役に立たないとまでは言えない。この類の本を出すのは昨今大変であろうことは推測できるので、理解はできる。この本のあり方そのものが、イスラムの問題点、つまり自由な批評を許さない、それを阻止するためには暴力的な手段もいとわないという問題点を示していると思う。
例えば最初の妻の2回結婚経験のある40歳の金持ちの寡婦ハディージャと結婚したことは書いているが(作家の高山氏によるとヒモになった)、25年間の結婚生活後、彼女の死後、その後10回結婚していて多妻であることは書いていない。また最愛の妻アーイシャは、6歳で婚約して9歳で結婚して初夜を経験している。(ムハンマドは53歳) これが現代のムスリム国家のイランやサウジアラビアやイエメンの児童結婚の根拠になっていて論争を巻き起こしているのだが、こんな大事なことも避けている。多くのイスラム国家で、今だに処女しか結婚できない(西洋化が進んでいるトルコでも処女でなけれなければ家に送り返されることが多い) のも無関係では無い。
ただし礼拝の仕方やカーバ神殿についてなど、当たり障りない基礎知識に関しては説明をしているので全く役に立たないとまでは言えない。この類の本を出すのは昨今大変であろうことは推測できるので、理解はできる。この本のあり方そのものが、イスラムの問題点、つまり自由な批評を許さない、それを阻止するためには暴力的な手段もいとわないという問題点を示していると思う。