篠崎バイオリン教本(1) 改訂版 (Schott) の感想
参照データ
タイトル | 篠崎バイオリン教本(1) 改訂版 (Schott) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 篠崎弘嗣 |
販売元 | 全音楽譜出版社 |
JANコード | 9784113220111 |
カテゴリ | 楽譜・スコア・音楽書 » 楽器別 » 弦楽器 » ヴァイオリン |
購入者の感想
日本でヴァイオリンを習おうとすると、鈴木ヴァイオリン指導曲集、新しいバイオリン教本、そして篠崎バイオリン教本、この3種のうちのいずれかというケースが多いでしょう。他にはヤマハバイオリン教室の教本や、「はじめてのバイオリン」的なお手軽系の教本でしょうが、定番という感じではありません。
ところが、鈴木と「新しい〜」は基本的に曲集であり、奏法やら原理やらについて一応体系的に書かれているのは何とこの篠崎バイオリン教本だけです。アウグスト・ユンケルによる推薦の辞が昭和18年の日付になっており、大変な歴史を感じる教本で、文体やイラストのそこここに時代を感じますが、教本としての基本設計が非常にきちんとしており、著者の指導者としての経験値もいかんなく投入されており、大変よくできた教本です。鈴木と「新しい〜」が教師の指導に肝心な部分をかなりゆだねている設計なのに対し、篠崎バイオリン教本は独学の大人を説得し倒せるようにぎりぎりまで言語で説明しようと苦心した形跡がありありで、そこがまた多くの示唆を与えてくれます。
個人的な経験で言うなら、私は’A新しいバイオリン教本でヴァイオリンを先生について習っていますが、3巻に差し掛かったあたりで情報を求めて篠崎バイオリン教本に手を出し、いくつもの有益な示唆を得たうえ、ここに含まれるカイザー短縮版の曲をいくつかレッスンで指導いただくことで、技術的なブレイクスルーに至ることができました。個人的に思っているのは、新しいバイオリン教本には習得できる技術の範囲に若干の穴があり、そこを埋めるのは教師の配慮か他の教本から関連する曲を拾ってくるか、どちらかが必要になるのだろうということです。しかし篠崎バイオリン教本はそんなことはなく、細かい技術まで含めてきっちり全範囲を習得できるようにつくられているのだなあ、ということです。
他の教本を否定するものではありませんが、ヴァイオリン教本の日本における決定版として、知らないとしょうがない、バイブルであることは間違いないと思います。
ところが、鈴木と「新しい〜」は基本的に曲集であり、奏法やら原理やらについて一応体系的に書かれているのは何とこの篠崎バイオリン教本だけです。アウグスト・ユンケルによる推薦の辞が昭和18年の日付になっており、大変な歴史を感じる教本で、文体やイラストのそこここに時代を感じますが、教本としての基本設計が非常にきちんとしており、著者の指導者としての経験値もいかんなく投入されており、大変よくできた教本です。鈴木と「新しい〜」が教師の指導に肝心な部分をかなりゆだねている設計なのに対し、篠崎バイオリン教本は独学の大人を説得し倒せるようにぎりぎりまで言語で説明しようと苦心した形跡がありありで、そこがまた多くの示唆を与えてくれます。
個人的な経験で言うなら、私は’A新しいバイオリン教本でヴァイオリンを先生について習っていますが、3巻に差し掛かったあたりで情報を求めて篠崎バイオリン教本に手を出し、いくつもの有益な示唆を得たうえ、ここに含まれるカイザー短縮版の曲をいくつかレッスンで指導いただくことで、技術的なブレイクスルーに至ることができました。個人的に思っているのは、新しいバイオリン教本には習得できる技術の範囲に若干の穴があり、そこを埋めるのは教師の配慮か他の教本から関連する曲を拾ってくるか、どちらかが必要になるのだろうということです。しかし篠崎バイオリン教本はそんなことはなく、細かい技術まで含めてきっちり全範囲を習得できるようにつくられているのだなあ、ということです。
他の教本を否定するものではありませんが、ヴァイオリン教本の日本における決定版として、知らないとしょうがない、バイブルであることは間違いないと思います。
練習法が詳細に記入されているので、初心者でも取り組みやすく練習本として最適です。0