新訳 マクベス 角川文庫 の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル新訳 マクベス 角川文庫
発売日2012-10-01
製作者シェイクスピア
販売元KADOKAWA / 角川書店
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 戯曲・シナリオ » イギリス・アメリカ

購入者の感想

悲劇「マクベス」の最新訳本です。

著者のあとがきによりますと野村萬斎さんのドラマリーディングの為に
書き下ろされた訳本だそうです。
ちなみに訳本制作には萬斎さんも関わっているそうです。
確かにマクベスの言葉使いは他のやや粗暴なマクベスとは違って
真面目で上品、そして最後の無常観の独白など、いかにも萬斎さんらしい言葉使いです。
もう脳内で萬斎さんの声で読んでみるとピッタリはまります。
訳文は韻を踏んだ訳になっていましてリズム感溢れた文章。
声に出して読んでみるとそのリズムの面白さが癖になります。

この本のもう一つの面白さは注訳がついている事。
マクベスとダンカン王の関係。
そしてなんとマクベス夫人の子供が居てお乳を飲ませた話の由来がわかります。
マクベスは色々な人の訳本を買っている自分ですが決定版とも言える名訳です。
おススメの一品。

狂言役者の野村萬斎を演者として、コラボを通じて練り上げられた新訳。『マクベス』は、坪内逍遥の「消えろ、消えろ、束の間のともしび」(第5幕5場)という訳があまりにも名訳なので、以後のすべての訳がそれを踏襲している部分もあるが、全体として、舞台でしゃべりやすいように日本語のリズム重視に動いてきた。第1幕5場、マクベスの動揺をたしなめる夫人の科白を既訳と比べよう。「貴下(あなた)、貴下の面(かほ)は誰の目にも奇怪(ふしぎ)な事の書いてある書籍(ほん)のやうに見える。周囲(はた)を欺すには周囲とおんなじやうにしていらっしゃい」(逍遥)。「おお、そのお顔、まるで不思議なことが書いてある本のよう。世間を騙すには、世間と同じ顔色をなさらねば」(福田恒存)。「あなたの顔はまるで一冊の本、ただならぬことが書いてあると読まれてしまう。世間を欺くには世間と同じ顔をなさらなくては」(松岡和子)。「あなたのお顔は、まるでご本ね、不思議なことが書いてある。世間を欺くには、世間と同じ顔をしなければ」(河合訳)。河合訳は、短く引き締まった科白を連ねてゆくのが特徴。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

新訳 マクベス 角川文庫

アマゾンで購入する
KADOKAWA / 角川書店から発売されたシェイクスピアの新訳 マクベス 角川文庫(JAN:登録されていません)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.