デッドエンドの思い出 (文春文庫) の感想

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参照データ

タイトルデッドエンドの思い出 (文春文庫)
発売日販売日未定
製作者よしもと ばなな
販売元文藝春秋
JANコード9784167667023
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » や・ら・わ行の著者

購入者の感想

もの悲しい、しかし悲しいばかりでもない、あれ、薄く光る希望的なものがそこにはある、みたいな話の収められ短編集。
よくよく考えると出てくる人たちめちゃくちゃ大変な目にあってるじゃん!
もっと派手に怒ったり悲しんだりしてもいいんだよ!
と思うけどそうはしない人たちの、淡々とした短編集。
折にふれて読み返し、「これでいいのだ」(バカボンのパパか)と思います。
作者自ら「この本が書けて良かった」とあとがきで述べられていて、「この本が読めて良かった」と一読者は幸せに思うのです。
のび太とドラえもんのくだり、素晴らしいと思う。

もうこれは読んで頂くしかないのですが、しみじみと読ませる中・短編小説集です。『幽霊の家』の幽霊?の老夫婦の日常と変わりない仕草とか、複数の作品で言及されているドラえもんとのび太の日常へのあこがれとか、何でもない生活を幸せと意識しない時間の幸せさ。慌ただしい日常の中でハタと一瞬思考を停止させてくれます。登場人物は毒殺されかけたり、無理心中に巻き込まれたり、幸せなばかりではないのですが、幸福ということをしっかりと考えさせてくれる作品集でした。

作者はあとがきで、「これまで書いた自分の作品の中で、いちばん好き」と書いているが、同感です。

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