ランチのアッコちゃん の感想

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参照データ

タイトルランチのアッコちゃん
発売日販売日未定
製作者柚木 麻子
販売元双葉社
JANコード9784575238198
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » や・ら・わ行の著者

購入者の感想

ナイルパーチやバターなどの本を読んでいたので、
期待していた、うっとりするような極上の表現力で引き込む柚木ワールドとはちょっと違いました。
けれど、愛すべきキャラクターたちが世界をどんどんおもしろいものにしていき、つまりはあなた次第なんだよ、と元気を与えてくれる本でした。

本屋大賞にもノミネートされ、下馬評も悪くなく、受賞か上位かと思っていたら、あえなく惨敗。
それは別に、他律的に読む機会ができ、この度読了。
個人的には面白かった。作者の志向や主張も明確。今の時代のOLはじめ都会で働く人たち、とりわけ派遣社員に共感できるであろうフェアリーテイル。アッコちゃん待望論が出てきて不思議でない。
しかし、そのターゲットの狭さ、限定性は、そこを外せば無力だし、都会のお昼や深夜などにあてはめて生きる軽さも、何か空回り。外国の小説を読むような非現実感。
あと、おそらくは、最初の2話でアッコちゃんのストーリーは終わつている。連載ならスピンオフもありだが、一冊の単行本としては、つけ足しにすぎず、起承転結になり得ない。それも承知での出版とノミネートなら、ちょっと読者に不遜な印象。短編集です、というにはこじつけが見苦しいかと。聊か酷なのは承知の上。

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