図解入門業界研究 最新水ビジネスの動向とカラクリがよーくわかる本 (How‐nual Industry Trend Guide Book) の感想

国連テクニカルアドバイザーとして、講演や関連業界紙・専門誌の寄稿、テレビメディアでの水問題をわかりやすい解説をなされ、水の安全保障戦略機構・技術普及委員長、経済産業省「水ビジネス国際展開研究会」委員などもされている日本を代表する水の第一人者・吉村和就氏が、「水問題と水ビジネスの現状について」可能な限り広い視野から紹介しようという企画から生まれた書籍です。
「水ビジネス」は2025年には約87兆円達すると予測され、日本の自治体と企業の連携による水ビジネスの展開が進んでいます。水資源開発から上下水道事業、下水の再利用など水にかかわるすべてのビジネスの概要を解説した業界入門書です。日本では水道の蛇口をひねればいつでも好きなだけ水を使うことができます。しかし、世界では水の確保に国を挙げて取り組んでいる国々も珍しくなく、海外に食料の多くを依存する日本にとっても他人事ではありません。
本書では、世界の水問題、水ビジネスの歴史と課題、最新の水処理技術の仕組み、主要な関連企業の事業展開、また日本の国家戦略と地方自治体が行っている取り組みなどを図解でわかりやすく解説しており、各章の内容は章ごとに完結しているため、興味のあるところから読み始めることができる実務書になっています。
水ビジネスを初歩から知りたい方にお奨めです。0