Ibanez GRX90A (TKS) の感想

これ、相当いい感じです。若干の問題点はトータルで気にならないので星５つにしました。私は最近の安いギターをスタンダードなストラトタイプを数本試しに購入し、個個にカスタマイズし楽しんでいる大人ですが、この手のモダンなタイプのギターはバンドの同僚とご子息に刺激されて初体験。無論クラシックなフェンダー/ギブソンギターとの違いは充分承知の上で、このクラスのギター比較として書きたいと思います。先に問題点から書きますと、手元の個体は出音がいくぶん軽く「スカっと」してます。ボデイ厚も若干薄く全体的に小ぶりで華奢な印象。よくいえばソフト、悪くいえば芯が足りない。そんなサウンドイメージです。金属パーツや電装系は家電並み。大人はしばらくは中身は開けて見ないのが処世術かもしれません。重量も３．５~６キロあり表面の化粧板もしくはプリント材がメイプルっぽいので意外ですが、これはモダンなキャラクターと解釈してよいでしょう。当初「２ハムバッカーのストラト」が目当てで購入しましたが、実際はミドルのシングル単体かミドル＋リアとのMIXが一番よい音がします。ここら辺はストラト型という本質に繋がる部分かもです。フロントPUは家弾きでは１５Wのアンプですでに充分モコモコで音程感がなくアウト、リアは音圧が薄く高音がキツイ、いまのところハムバッカーではおいしい所なしの状況ですが、ロックバンドのライブで３０Wのアンプに繋いだ所、バッキングでは今まで味わったことのない低音の塊感があって「暖かく尖った」音、ソロでは独特のヌメッとした湿度のある長めのサステイーンと太い音圧があり割と使える音がでます。２~３回の使用後、フロントとリアを手持ちのギター（FLYING・V)からGOTOHとアリアのPUを移植、結果、殆ど手持ちの楽器と同じサウンドキャラクターのまま本体が新調された様なギターに変身しました。実感としてこのギターはデカイ音で本領発揮の気がします。個人的には活躍するシーンが限られそうですが、若いプレイヤーや学園祭程度なら買ってこのまま充分役目を果たしそうです。