教養としてのプログラミング講座 (中公新書ラクレ) の感想

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参照データ

タイトル教養としてのプログラミング講座 (中公新書ラクレ)
発売日2014-04-11
製作者清水亮
販売元中央公論新社
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » コンピュータ・IT » プログラミング » その他

購入者の感想

なるほどうまいところを狙ったなという本で、プログラミングが今後の社会において
ますます大きな意味を持つであろうことを考えると、文系の人も一応は教養として
知っておいたほうが得ですよ、と言われて頭から無視できる人はあまりいないだろう。

しかし、読み始めて愕然とした。本書で説かれる「教養」の中身は、プログラミングとは
予め計画を立てておくことだとか、階層を作ったり繰り返し実行させることだとかいった、
ほとんど子供だましのものに過ぎないし、著者自作のプログラムの宣伝としか思えない
部分も長過ぎて、本書を読むことで得られたものはほとんど何もないと感じてしまった。

自分のように「プログラミングにけっこう興味はあるんだけど、実はなんにも知らない」という人はたくさんいて、実際にプログラミングを少しでも経験したことのある人との間は何かが決定的に断絶していると思っていました。そしてこの本はタイトルの通り、プログラミングという技術を「教養」として解説しながら、その断絶を埋めてくれる格好の手引書だと思います。

考えて見れば普段、仕事やプライベートでパソコンに触らない日はほとんどないし、この本でコラムとして書かれているようなコンピュータの歴史にだって興味があって関連本を何冊か読んだこともある。プログラマーとシステムエンジニアの違いはいまいちわからないけれど、ジョブズやザッカーバーグをはじめカリスマ的な起業家たちが最初は名もなきプログラマーであったことも知っている(映画『ソーシャルネットワーク』は何度も観たし、ザッカーバーグが映画冒頭でパソコンに何やらカチャカチャ打ち込んでフェイスブックを作ってしまうシーンは格好良かった)。
でも、プログラミングについて具体的なことはほとんど何も知らない。映画や記号や数字がずらずら並んだ「あれ」のことというのは知ってても、それ以上の知識が一切ない。パソコンを開いてどこに何を打ち込めばプログラミングを始められるのかがわからないし、書店に何冊もズラリと並ぶ『java入門』みたいな本に「あれ」の方法が書いてあるんだろうけど、進んで読む気にはならない(プログラミングを勉強したいと思っているわけではないから)。

自分を含むそうした人たちに、本書は具体的に「プログラミングとは何か」を実感させてくれます。
5つのチャプターのうち4つはプログラミング言語が一切登場しないのでスラスラ理解でき、唯一の実践編であるチャプター4でも、著者が開発した「プログラミング言語をビジュアル化・ブロック化することで、誰にでも、直感的にプログラミングできる」MOONBlockというプログラミング言語の画面を見ながら、手取り足取りプログラミングを体験できるようになっています。

個人的には、新書とはいえもう少しだけ踏み込んだ内容でもよかったかなと思いましたが、ともあれ、こういう本を待っていた読者にとっては待望の一冊であることは間違いありません。0

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