俺たちの川崎ロッテ・オリオンズ―BBMタイムトラベル (B・B MOOK 986 BBMタイムトラベル) の感想

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タイトル俺たちの川崎ロッテ・オリオンズ―BBMタイムトラベル (B・B MOOK 986 BBMタイムトラベル)
発売日2013-10-19
販売元ベースボール・マガジン社
JANコード9784583620473
カテゴリ » ジャンル別 » スポーツ・アウトドア » スポーツ

購入者の感想

川崎球場、ロッテ・オリオンズと語句が並ぶと、従来の書では外野スタンドでの試合中流しそうめんに
代表されるような観客不入りへの冷やかしか、元近鉄・加藤哲郎氏の(実際にはなかった)「巨人
はロッテより弱い」発言に象徴される弱体暗黒時代との捉え方がおよそすべてを占めてきた。
本書ではそれらの表面的な理解に真っ向から挑み、準本拠地であった仙台からの川崎移転より
その終焉に至るまでの歴史を、戦力構成の推移や時代背景も含めて非常に詳しくまとめている。
移転からまもない1980年代初頭の優勝争い、同年代中盤の上位争いなど、悲哀だけでなくその栄光
にも目を向けているが、決して感傷には浸らないスタンスが本書には全体にある。川崎時代を代表する
スラッガー・落合博満氏については本人からの寄稿が難しかったのか、他球団関係者ながら元阪急・山田
久志氏が同じ秋田県出身という視点から始まり、投手としての観点より興味深い分析を寄せている。
本書は写真も充実しているほか、プレーオフ敗退時のベンチ、当時としては斬新だった「グラウンド・ガール」、
当時の応援団関係者の座談会、神奈川高校球界出身であり川崎でのプレーが長かった倉持・水上両氏
による対談など、視点も非常に多彩となっている。
球団関係者以外の記事では、当時川崎球場に通う青年であった伊藤・駒大教授の寄稿が光っている。
「いま川崎ロッテがあったとしたら、当時ほどの不人気ではなかっただろう。それは球場に集い、楽しむという
ことに対する人々の考えが大きく変わったからだ。そして、その状況を取り込む形で千葉ロッテ・マリーンズは
現在の球界のなかで独特の位置を占める存在となってきている。」との記述は、決して川崎球場とオリオンズ
を愛した人々だけに捧げる言葉ではないと思われる。

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