ジェネラリストのための内科診断リファレンス: エビデンスに基づく究極の診断学をめざして の感想

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参照データ

タイトルジェネラリストのための内科診断リファレンス: エビデンスに基づく究極の診断学をめざして
発売日販売日未定
製作者上田 剛士
販売元医学書院
JANコード9784260009638
カテゴリジャンル別 » 医学・薬学・看護学・歯科学 » 臨床医学一般 » 診断学一般

購入者の感想

おひとりでこれだけのエビデンスをまとめられたとは信じられないくらいの量です。出会った疾患を参照しています。

酒見先生の手が入っているとはいえ、お一人でここまでの網羅性を持った本を書けるというのは恐ろしいとしか言いようがありません。
症候や疾患についての病歴や身体診察のエビデンスといえばMcGee先生の『Evidence Based Physical Diagnosis』が有名ですが、上田先生のこの本は疫学的なデータも詳細に述べられ、かつ検査のエビデンスや治療についても記載されています。この点で、McGee先生を上回っていると思います。
エビデンスについては参考文献をすべて記し、また国内の文献も採用しており日本の実情に合うように配慮されています。そしてエビデンスのみならず、上田先生の経験的なコメントも散りばめられており(例えば肝叩打痛について p167)、これらが机上ではなく臨床をしっかりされていることの傍証だと感じます。
しかし大事なことは、エビデンスに振り回されないことです。そのためにはある程度きちんと診断学そのものについて学んでおく必要があるでしょう。特に研修医は最初からこの本の数字を見て診療するのではなく、病歴・診察・検査といった各項目の事前確率というのを意識しながら数字を使っていくことを学ぶべきだと思います。
そして、診察方法もこの本に述べられていないところは勉強する必要があります。例えばこの本のp571にもある認知症への100-7の計算ですが、聞き方一つでこの方法の有用性はかなり変化します。診察をどんな患者さんにどんな方法で行うのか、それを知って運用してこそのエビデンスです。
上田先生のこの本は非常に素晴らしく、ここまで定量化にこだわった本はありません。だからこそ、数字をフル活用できるための知識も必要になってきます。これを機に診断学を土台から学び直しこの本を使い倒すことで、さらなる飛躍が期待できるのではないでしょうか。0

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医学書院から発売された上田 剛士のジェネラリストのための内科診断リファレンス: エビデンスに基づく究極の診断学をめざして(JAN:9784260009638)の感想と評価
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