こころと脳の対話 (新潮文庫) の感想

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参照データ

タイトルこころと脳の対話 (新潮文庫)
発売日2011-06-26
製作者河合 隼雄
販売元新潮社
JANコード9784101252308
カテゴリ » ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 科学読み物

購入者の感想

他の方もレビューに書かれていましたが、河合先生がこれだけ自分の思いを語られた本を
私は初めて読みました。これまで読んだ河合先生の本の中で、最も好きな1冊になったかもしれないです。
何より対話なので読みやすいです。

同じレベルで心理学を超え、且つ深い内容を語り合える茂木先生と対談できたことを魂から喜ばれているような
そんな印象を受けます。

心理学、脳科学からその周辺に至る分野に興味のある方はもちろん、そうでない方でも興味深く読めるのではと
思います。特に夢分析の話や夢を見る大切さなどは素人の私でも興味深かったです。

私の中では最高の評価でした。

無意識への興味から手にとり、期待せずに読んだしだいです。茂木せんせとかTVに出る文化人はダメなの多いけえね。しかしかなりたくさんページの角を折ったのでした。

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僕らが生きているということ自体、ものすごく無理をしているわけでしょう。それを無理しているだけではもたないから、寝たときに調整するわけです、全体性の中に。その全体性の中に調整する動きを、脳の中で視覚的に把握したものが夢ではないかと p27

夢を見ること自体、癒す力を持っていると思いますね p30

相手をクリティカルに値踏みする領域は前頭葉にあるのですが、いままさに熱烈に恋愛中の人はその部分がオフになる。愛は盲目は脳科学的に本当 p40

わりと普通の話をして帰っていったのに、気が付いたらものすごく疲れている場合がある、その場合はもう、その人の病状は深い p71

仮に、本当の母親ではないということを、隠している場合があるでしょう。そうすると、その隠したままで話をされると、僕は了解できなくなってくるんです。だから一生懸命話を聞いても、その人の実像が結ばれんのです。だからフラフラになって疲れて眠くなる 74

ニワトリならニワトリが心の中に残っている、で、帰るとき、本屋でニワトリの本がパッと目に入る、必ず買って読もうと。102

みんなどうしても因果関係を言い過ぎる。非因果的連関をみる態度を失ったんじゃないかと 103

も:たとえば一日中こうして動き回っていて、いろんなものを見ますよね。その中で自分の無意識がすごく気にかけていることに呼応するものが、たまたまあったときに、そこに注意がいくと

か:僕なんかはいつもそこに注意している。一般的な関係は平気で無視して。だから、いろんな人がおる中で「あ、あの人」と思った人がいたら、わりと長くしゃべる。本屋にいって、なんかパッと見える本がある。もう絶対買う。105

自分のふっとした心の動きに忠実に 112

おもしろかったです。
茂木さんが聞き上手で河合隼雄がよくしゃべっています。

河合隼雄が亡くなる一年くらい前の対談を本にしたもので、晩年どんなことを考えて何をやろうとしていたのかが語られています。

箱庭やシンクロニシティに関する話、河合氏が乗るタクシーの運転手が突然身の上話をはじめる話、現在の科学とは違う手法でアプローチして結果を出してきたことなど、興味深い話ばかり。

ころからの僕の生き方に影響を与えるといってもいいほどの内容でした。

ただ、ピンとくる人にはビンビンに響くけど、こない人にはピンとこないかも。0

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