ソニーはなぜ不動産業を始めたのか? の感想

私自身が不動産売買に関わることは相当先の話になりそうですが、単純にソニーが不動産業になぜ参入したのかが気になったため、読んでみました。

まず、前提知識としての、不動産業界がおかれている状況、慣習がわかりやすく解説されています。
もちろん、これだけ大きな業界ですから、この本だけで得られる知識が全てではないとは思いますが基本的な知識は把握できます。

そのうえで、ソニーが不動産業界に参入した経緯、参入のため戦略が解説されています。
特に、ソニー不動産設立にあたって、「人」にフォーカスがされています。
西山社長の創業への熱意、そして、会社設立にあたっての人材獲得、サービスを提供する上での
人材育成戦略などを読むと、不動産仲介は「人」によってなりたつサービス業なんだときづかされます。

タイトルは、「ソニーはなぜ不動産業を始めたのか？」ですが、読んでみると、
「西山社長は、なぜ不動産業を始めたのか？」というタイトルのほうが正しい気もします。そのぐらい、この事業に
かける熱意が伝わってきます。この熱意を受け止めたソニーという会社もある意味、「それがソニーなんだ」と
いうことなのかもしれません。

社内ベンチャー、企業内創業事例として読むのもありではないでしょうか。

1点、気になった点ですが、他のレビューでも触れられていますが、複数の章で
同じような内容を繰り返しているところがあって、あれこの話、さっき読んだなと
いうところがありました。